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【速報】中2いじめ問題、市原市長が陳謝 被害生徒から届いた『市長への手紙』で把握

市原市立三和中学校のいじめ問題で、被害生徒に陳謝する小出譲治市長=31日、市役所
市原市立三和中学校のいじめ問題で、被害生徒に陳謝する小出譲治市長=31日、市役所

 市原市立三和中学校で、いじめを受けたとされる2年生の男子生徒が不登校となっている問題で、小出譲治市長は31日、生徒や保護者に対する見解を問われ「非常につらい思いをさせてしまった。行政のトップとしておわびを申し上げたい」と陳謝した。また今回の事案について市教委からではなく、被害生徒から直接届いた「市長への手紙」で把握したことも明らかにした。

 小出市長は、同日開かれた定例会見で経緯などを説明。市教委は昨年12月8日に学校からの連絡でいじめ事案を認知する一方、市長は生徒が同20日付で差し出した「市長への手紙」を翌21日に読んで初めて知ったという。

 いじめの深刻さを訴える手紙の内容などから、市教委は同23日にいじめ重大事案と認定し、警察関係者や弁護士などを交えた調査委員会を設置した。

 市長は「(対応が)適切であったとは言い難い。なぜ教職員がもっと寄り添って対応できなかったのか。子どもからの小さなSOSをしっかり受け止められなかった。学校現場ではなく『市長への手紙』として私に出したというこの重さを、現場はしっかり受け止めろと、強く指示した」と無念さをにじませた。

 市長の説明後、緊急会見した市教委によると、生徒と保護者は「昨年9~11月の間、複数の同級生から蹴られたり殴られ、筆箱を取られたりした」などと被害を訴えた。生徒は12月2日から授業を欠席している。

 生徒の父親は取材に対し「市は『学校の不手際』程度の発言しかしていない。いじめを事実上、隠ぺいしていたことを、学校や市教委が認めない限り納得できない。調査委員会もどこまで調査してくれるのか。信用できない」と不信感を示した。


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