2023年1月6日 05:00 | 有料記事

インタビューに応じる村田沙耶香さん=昨年12月7日、東京都千代田区の文藝春秋

芥川賞受賞を祝し、出身地印西の板倉正直市長(右)から市長特別賞が贈られた=2017年1月、印西市役所
2016年、小説『コンビニ人間』で芥川賞を受賞し、一躍時の人に。物語で臆面もなく描くのは、性や欲望など人間の本性だ。「書くことと生きることは密接に関わっている」という人生観があまたの作品を生み出す礎になっている。
執筆を始めたのは小学生の時。いわく「無邪気な遊び」で、テーマは当時流行した少女小説。「自分の意識を超えた予想外の場所へ引きずられる」感覚が今なお物語を創造する源だ。
「取りつかれたように書いていた」が、高校生になるとスランプに陥る。純文学を目指したが、三島由紀夫、太宰治、山田詠美…文学界の“本物の文体”に触れて自信を打ち砕かれ、「プレッシャーになって伸び伸びと書けなくなった」。
理想の小説ばかりが膨れ上がり、筆が追いつかなくなった。高校では美術部の活動に打ち込み、学芸員の道も見据えて大学に進学する傍ら、再び執筆に取り組もうと横浜文学学校に通い始めた。
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