高齢者ワクチン 打ち手確保へ民間力 四街道市、派遣会社に委託

集団会場で高齢者にワクチンを接種する医療従事者=17日、四街道市
集団会場で高齢者にワクチンを接種する医療従事者=17日、四街道市

 政府が「7月末完了」を目指す新型コロナウイルスワクチンの一般高齢者接種だが、自治体にとっては「打ち手」の確保が課題となっている。そんな中、四街道市は人材派遣会社を通じて接種の担い手となる医師や看護師を確保。千葉県内でも珍しい取り組みだ。先ごろ3日間にわたり行われた集団接種では延べ48人が問診や接種に当たった。市の担当者は「7月完了に向け、行政で足りない部分は民間の力も借りて進めていきたい」としている。

(佐倉支局・馬場秀幸)

 四街道市によると、市内のワクチン接種の対象高齢者は約2万8千人。当初、かかりつけ医などによる個別接種のみを予定していたが、「地元医療機関の負担が大きい」として集団接種の実施も決めた。

 集団接種に当たり、市は地元医師会などの当番制も検討したが、長期間、相当数を確保するのが難しいことに加え、接種後に重い副反応が出た場合の対応なども考慮し、人材派遣会社に業務を委託した。

 市が委託したのは、調剤薬局大手のグループ会社で人材派遣業などを手掛ける「総合メディプロ」(本社・東京)。17日から市保健センターでスタートした集団接種には1日当たり医師5人、看護師11人が参加。3日間で計973人の接種に携わった。同社は集団接種などのノウハウに精通しており、担当者は「自治体と医療従事者の橋渡し役となれば」としている。

 今回派遣されたのは、市の近隣に住む医師や、資格がありながら現在は医療に従事していない潜在看護師。「コロナ収束へ地域で何かできないか」などと応募し、接種の担い手不足の解消に一役買った形だ。

 同市のこうした取り組みは県内でも珍しく、県疾病対策課の担当者は「市外の医療機関などに依頼している自治体はあるが、四街道のようなケースは聞いていない」とコメントする。

 市は、接種の担い手の他にも、接種会場の受け付けや誘導員なども別の派遣会社に委託。集団接種は24日から再開予定で、市健康増進課は「ワクチン接種を着実に進めるために民間の力も借りていきたい」と話している。


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