陽光にきらめく黄葉 大イチョウと列車寄り添う 市原・小湊鉄道

黄葉した小湊鉄道・上総久保駅の大イチョウ=市原市久保(17日撮影)
黄葉した小湊鉄道・上総久保駅の大イチョウ=市原市久保(17日撮影)

 市原市久保の小湊鉄道「上総久保駅」で、トレードマークになっている大イチョウが色づき、陽光にきらめく黄色の葉が初冬の田園風景に彩りを添えている。

 大イチョウは小さな無人駅を見守るように寄り添い立ち、毎年いまの時季になると、ノスタルジーを感じさせる黄葉と列車との一枚を狙って多くの写真愛好家が訪れる。地元の斎藤康幸・久保町会長(70)は「地区の名所の一つ」と胸を張る。

 同鉄道によると、元同駅助役の鈴木照美さん(故人)がイチョウを植えた。時を経て沿線を代表する撮影スポットになるとともに、地域住民の自慢にもなっており、鈴木さんの長女、眞佐代さん(70)は「父も喜んでいるのでは」と嬉しそう。長男の吉継さん(68)も「こんなに人が来るとは思わなかった」と話す。

 2018年、19年と台風などの影響で黄葉を十分楽しめなかった。同市南部の今シーズンのイチョウについて、南市原里山連合の松本靖彦会長(77)は「葉や色のかたよりがなく最高」と述べた。イチョウは市の木。


  • LINEで送る