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希少部材、緻密な装飾… コロナで休業中、有志手入れ 東金「八鶴亭」 10日見学会

屋久杉の天井や宮大工が手掛けたという広い欄間などが見どころの60畳の大広間。見学会を前に有志が半年ぶりに本格的な手入れをした=9月、東金市
屋久杉の天井や宮大工が手掛けたという広い欄間などが見どころの60畳の大広間。見学会を前に有志が半年ぶりに本格的な手入れをした=9月、東金市
時代を感じさせる二重扉の金庫も特別公開される
時代を感じさせる二重扉の金庫も特別公開される
部屋ごとに異なる桜や竹などの木材を組み合わせた天井デザイン
部屋ごとに異なる桜や竹などの木材を組み合わせた天井デザイン

 新型コロナウイルスの影響で半年前から閉鎖されている東金市の国登録有形文化財の木造建築「八鶴亭」で10日、見学会が開かれる。普段は公開されていない部屋に入れるほか、希少な部材を大胆に使った柱やはり、緻密な装飾の天井など芸術性の高い木材加工技術を楽しめる。

 八鶴亭は旅館「八鶴館」として1885年に創業。2006年に料亭になり、今の名称になった。大正から昭和初期に増改築が重ねられ、現存する建物群のうち5棟が09年に登録有形文化財になった。旅館時代は上皇や北原白秋ら著名人が滞在したこともある。

 建物で特に目を引くのは、木材の質感を生かした高度でユニークな内装。周囲が桜並木の八鶴湖に面した1階の大広間は、眺望が良くなるよう通常の2倍の欄間を確保。2階の個室などには木肌の質感を生かした桜やコクタンの柱などがある。天井のデザインは細く切った竹や桜を組んだり、樹齢千年以上の屋久杉を一面に張ったりと、部屋ごとに異なっていて面白い。

 料亭になってからは花見客などでにぎわったが、今年はコロナの影響で4月8日に休業して以来再開の見通しが立たず、ほぼ閉めきったまま。そのため屋内にカビが、外には雑草が生えるなど保存が課題になっている。

 見学会は危機に面している文化財の現状を知ってもらおうと地元有志らが主催。9月に十数人で草刈りや拭き掃除をして準備した。近くの東金高校に通う越川亮太さん(15)は、ほうきを片手に「通学路にあり愛着があった。古く貴重な建物なので朽ちないようしっかり手入れしないと」と汗を拭った。

 見学会は、10日午前9時半から午後4時まで入退場自由。普段は非公開の3階は眺望が良く、大きな二重扉の年代物の金庫なども見ることができる。問い合わせは町並み活用センター(電話)0475(71)3888。


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