2020年9月19日 20:47 | 無料公開

駅ピアノの再開に合わせて演奏する近藤剛志さん(左から2人目)ら=19日、JR銚子駅
新型コロナウイルス感染拡大のため休止していたJR銚子駅(銚子市)の「駅ピアノ」が19日、およそ半年ぶりに利用を再開し、演奏会が開かれた。密集を避けるため事前告知しなかったが、通り掛かった人々が立ち止まって拍手を送り、駅に響くピアノの旋律を楽しんでいた。
ピアノは、設置した音楽出版社「合同会社ハーモニー」の共同代表・山崎進さん(61)の所有物。2018年春から駅に置かれ、地元の高校生や県内外のピアニストらが音色を奏でてきた。
新型コロナ感染防止のため、4月4日から利用を休止。演奏者との距離を保つ線を地面に引き、演奏時に使ってもらう除菌液を設置するなど対策を講じた上で再開することにした。
演奏会では、横芝光町のミュージシャン、近藤剛志さん(48)がピアノ演奏を披露した。県内都市部から移住してきた近藤さんは、半農半ミュージシャンとして活動している。この日はピアノソロだけでなく、長男・大和君(10)のカホンなどと音を重ねた。
同社のもう一人の共同代表である向後功作さん(57)は「感染対策をしながらの観光、文化活動の再開をアピールしたい。(コロナ禍の中でも)『できることはやっていこう』という思いが伝われば」と力を込めた。
来訪者は誰でも自由に弾くことが可能。問い合わせは同社(電話)0479(26)3321。