「風評に負けない」 伝統朝市、にぎわい戻る 帰国者受け入れの勝浦

例年通りの人出でにぎわった勝浦朝市=1日午前9時5分ごろ、勝浦市
例年通りの人出でにぎわった勝浦朝市=1日午前9時5分ごろ、勝浦市

 新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大する中、中国・武漢からの帰国者を受け入れた勝浦市で1日、最初の週末を迎えた。市民の不安を受け市内のイベントが相次いで中止となったが、伝統の朝市はいつも通りのにぎわいを見せた。

 一時は開催も危ぶまれたが、「通常通り開き、勝浦を元気づけたい」(関係者)と決断。受け入れ後の2日間は「これまでにないほど閑散としていた」が、この日はいつもの週末と同じぐらいの人出に関係者は安どした。

 朝市の役員を務める塩田和彦さん(51)は「心ないことを言う人もいるが、皆さん来てくれてありがたい。『頑張ろう勝浦』をスローガンに乗り越えたい」と感謝していた。

 代々、八百屋を出店している中村誠一さん(71)も「カツオの初水揚げも行われ、ビッグひな祭りも22日から始まる。感染症対策も大丈夫。皆さんぜひ遊びに来て」と呼び掛けた。

 都内から観光に来ていた男性会社員(41)は「勝浦の街がウイルスで汚染されているわけではない」と冷静。妻と散策に来た市原市の男性(85)も「手洗いやマスクなど一般的な予防をすれば大丈夫」と話した。

 来週末の9日には朝市と会場を共にする「勝浦マルシェ」も予定通りに開催される。市内外からハンドメイドの雑貨やスイーツを扱う店、特色ある料理を提供するキッチンカーが集まる。「こんな時だからこそおいしい料理を届けたい」など前向きな声が多かったという。

 朝市運営団体の江澤修会長(70)は「皆さんが安心して楽しめるように準備してお待ちしています」と話した。

 勝浦朝市は日本三大朝市の一つで1591年に始まった。市中心部を会場に新鮮な農水産物などが並ぶ。水曜日が休みで開催時間は午前6~11時。来場者数は観光ハイシーズンで平均約2千人、週末には200人程度が繰り出す。


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