富津・金谷 観光再興へ第一歩 「ザ・フィッシュ」一部再開 【台風15号被災地はいま】

一部営業を再開した観光商業施設「ザ・フィッシュ」=4日、富津市金谷
一部営業を再開した観光商業施設「ザ・フィッシュ」=4日、富津市金谷
施設内の洋菓子店は鋸山登山道の再生基金としてバウムクーヘンも販売
施設内の洋菓子店は鋸山登山道の再生基金としてバウムクーヘンも販売

 鋸山のふもとに広がる富津市金谷地区。台風15号の直撃で大きな被害を受けた観光商業施設「ザ・フィッシュ」が4日、一部店舗の営業を再開した。秋の行楽シーズンを迎え、周辺施設とともに観光客呼び込みに一歩ずつ動き出している。

 東京湾フェリー乗り場に隣接する同施設は、強風で屋根材や東京湾を見渡せるレストランの壁ガラスが損壊し、停電のため売店の商品も処分するなど、約1カ月間の休業が続いた。

 「さぁいこう! 金谷 再興・再光・再交を誓い、最高の金谷へ」をスローガンに掲げ、売店や別棟の海鮮浜焼きなどが仮営業を開始。店内には応援メッセージのコーナーや、まだ倒木のため通れない鋸山の登山道再生に向けてバウムクーヘンを販売し、基金に充てる取り組みも。

 神奈川県葉山町の奥原梓さん(36)は「たまたまオープンを知って、家族3人で千葉を応援しようと思って来た。海鮮焼きがおいしかった」と満足そうだ。

 鋸山美術館(旧金谷美術館)は、9月20日朝の停電回復と同時に再開館し、南房総在住の作家12人による企画展「鋸山アニマルワールド」を開催中。来館者は徐々に戻りつつあるという。

 鋸山ロープウェーも同21日から営業を再開。「客足は落ち込んでいるが、周辺の飲食店も再開し、徐々に足を運んでくれると期待している」と見込む。

 一方、地域の魅力の一つだった飛騨高山から移築した合掌造りの喫茶店「カフェえどもんず」は8割強が損壊。店主の青山清和さん(61)は「まちの宝なので修復を考えているが、今はそれが精いっぱい」と先が見通せない様子だ。


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