四街道に「緒形拳記念館」 ゆかりの品ぎっしり 名優の生きた証後世に 友人の知久さん収集

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記念館の入り口では、優しくほほ笑む緒形さんの大型写真パネルが出迎えてくれる。東映にあったものを息子の幹太さんがトラックで運んできてくれたという
「緒形拳記念館」の外観と知久さん=四街道市もねの里
緒形さんから知久さんに送られた手紙

 2008年に死去した俳優の緒形拳さん(享年71)のゆかりの品を集めた「緒形拳記念館」が四街道市もねの里に完成した。友人だった同市の自動車販売会社経営、知久光夫さん(70)が収集したもので、緒形さん直筆の書や手紙、写真、ポスターなど大量の貴重な品が大切に保管・展示されている。

 知久さんは友人を通じて緒形さんと知り合い、25年にわたって交友を深めた。緒形さんが出演する舞台のほとんどを観賞。毎回、大勢の友人を連れて見に行くので、大変喜ばれたという。プライベートでもゴルフを一緒に楽しんだほか、緒形さんが子どもの時に過ごした千葉市内の疎開先付近を案内したこともある。

 緒形さんの死後も、妻の典江さんや息子で俳優の幹太さんの家族と一緒にバーベキューや果物狩りを楽しむなど、家族ぐるみの付き合いを続けている。

 知久さんは舞台観賞のたびに緒形さんから送られてきたお礼の手紙や書を、自宅の壁や棚に飾るなどして整理して大切に保管してきた。そうした様子を見ていた典江さんが、緒形さんの死後、「知久さんが管理してくれた方が安心」と大量のゆかりの品を送ってきたという。

 館内には、書家としても活躍した緒形さんの書をはじめ、映画やドラマの撮影風景の写真、愛用の眼鏡、直筆の日記、ドラマで着た衣服、限定販売の書籍、ロケで持ち歩いたキャリーバッグなど、多種多様の貴重な品がぎっしりと詰まっている。展示点数は「大量なので数えたことがない」と知久さん。緒形さんの人となりや生きた証を伝える品を後世に残していくのが、記念館建設の狙いという。

 知久さんは「役者魂を感じる素晴らしい俳優で、演技でよく泣かされていた。一方、プライベートでは、有名人だと気取るようなこともなく、普通の友人として接していた」と生前の緒形さんを振り返る。

 記念館は当面、会社の顧客や近所の人たちに優先的に見てもらい、その後、一般公開する予定という。