ホームバンク消滅で衝撃 千葉市が競輪事業廃止方針 BMXなど新競技模索も 千葉経済大付高・自転車競技部

千葉競輪場で練習する千葉経済大付高自転車部の部員=千葉市中央区
千葉競輪場で練習する千葉経済大付高自転車部の部員=千葉市中央区

 「ホームバンクがなくなる」。千葉市が2017年度末をめどに競輪事業を廃止する方針を示したことを受け、千葉競輪場(千葉市中央区)を練習拠点とする千葉経済大付属高(千葉市稲毛区)の自転車競技部の関係者の間に衝撃が広がっている。同部を半世紀以上にわたり支えてきた練習場が消滅するため、新たな拠点の確保が課題になるからだ。ただ、トラック競技を練習できる施設は少なく、仮に拠点を確保できなければ、同競技からの撤退という重大な選択を迫られることになる。

 同部は1961年の創部以来、現役の鈴木誠選手、故・東出剛選手など、日本を代表する数多くの競輪選手を輩出。2013年の全国高校総体では総合優勝を果たすなど、強豪として知られている。同部のOBでもある阿部智篤監督(35)は「高校生の時はここ(千葉競輪場)で練習し、社会人になって入った実況放送の会社でも関わった。思い入れのある場所」と思い出を語り「来るべき時が来たかという感じ。通い詰めていた場所なので残念」と苦しい胸の内を明かした。

 千葉競輪場は、レジャーの多様化やファンの高齢化などの要因で、車券売上が年々減少し、事業廃止に向かうことになった。数年前までは十数人いた同部の部員も現在は4人。「競輪好きや競輪選手を目指す子どもが減っている」と阿部監督は部員減少の理由を分析した。若い世代が競輪への興味を持たず、競輪事業が廃れているのが現状だ。

 同部は今後、県自転車競技連盟と協議しながら18年度以降の練習場所を考えていく。阿部監督は「他の競輪場を使えれば一番いいが、それができないなら部の方向性も考えなくては」と話す。

 トラック競技を中心としている同部にとって、安全な練習場所の確保は最重要課題。「一般公道は危険で練習場所に適さない。安全な場所を確保できない場合、BMXやサイクリングなど、練習場所を選ばない自転車競技を取り入れていく可能性もある」と阿部監督は明かした。

 同部の渋谷泰世キャプテン(17)は「競輪事業廃止のニュースを聞いて、残念な気持ち」と寂しげ。一方で「今はとにかく、できることを全力でやるだけ」と前を向いた。


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