頭が「雄」 胸以下は「雌」 珍しいクワガタ採集、標本化 来月6日から房総のむらで展示

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3体の標本うち中央が、今回見つかった上下に雄雌の特徴を併せ持つノコギリクワガタ。比較用に左は雄、右が雌。中央のクワガタは、雄と同様の角のような大顎を備えた頭を持つ一方、前脚が平たくギザギザし、後脚も短いなど胸から下は雌の特徴を持つ=成田市の成田西陵高校で撮
3体の標本うち中央が、今回見つかった上下に雄雌の特徴を併せ持つノコギリクワガタ。比較用に左は雄、右が雌。中央のクワガタは、雄と同様の角のような大顎を備えた頭を持つ一方、前脚が平たくギザギザし、後脚も短いなど胸から下は雌の特徴を持つ=成田市の成田西陵高校で撮

 頭の部分は「雄」で、胸から下は「雌」の特徴を持つノコギリクワガタ1匹を茨城県内の高校生が見つけ、成田市の県立成田西陵高校を通じ、10月6日から県立房総のむら(栄町)で標本が展示されることになった。成田西陵高の地域生物研究部顧問で昆虫に詳しい清水敏夫教諭(40)は「左右で雌雄に分かれたケースはあるが、これほどはっきり上下に雄と雌が分かれたノコギリクワガタの確認は初めてではないか」と驚く。

 このノコギリクワガタ(体長約5センチ)を見つけたのは、茨城県立竜ケ崎第一高校2年の平山夏樹さん(17)。部の生徒と学校内で「昆虫館」を運営している清水教諭によると、今年6月、昆虫館の運営を通じて縁のある茨城県内の関係者を訪れた際に、平山さんが珍しいクワガタを採集したことを知り、実物を見せてもらった。前日に同県牛久市内の雑木林で見つけたばかりで、生きた状態だった。

 上下に雄雌が分かれていると確信した清水教諭は平山さんと一緒に東京都内の昆虫専門誌の編集者を訪問。複数の専門家や研究家が「見たことがない」と口をそろえ、標本化することに。角のように伸びた大顎と頭の部分は雄の特徴を備える一方、脚を含む胸から下の部分は雌の特徴と一致し、標本化を担当した専門家は「生殖器も限りなく雌に近い」と分析したという。

 平山さんの協力を得て、このクワガタの標本を清水教諭と地域生物研究部で預かり、10月6日から11月25日まで房総のむらの風土記の丘資料館で開催される企画展「むらの自然-里山の暮らしと生きもの」に出展する。専門誌での発表や図鑑収録も行われる見込み。