2022年12月27日 05:00 | 有料記事

「高橋真琴のおひめさまものがたり」を紹介する高橋さん。瞳の中にきらめく星を描くスタイルが特徴的=佐倉市

談笑する長峯宣子さん(左)と高橋さん

「高橋真琴のおひめさまものがたり」(c)高橋真琴
表紙の「にんぎょひめ」の目が真っすぐにこちらを見つめる。瞳の中にきらめく星が美しく、吸い込まれそうになる…。少女画の巨匠、高橋真琴さん(88)=佐倉市=が過去に描いた昔話の挿画を絵本の形でまとめた「高橋真琴のおひめさまものがたり」が刊行された。現在入手できる著書は画集がメインで絵本は希少。ファン垂ぜんの一冊の出版を機に、米寿を迎えた“少女画のレジェンド”にこれまでの歩みや絵本の見どころを聞いた。
高橋さんは大阪市で3人兄弟の長男として生まれた。幼い頃から絵が好きで少年ものの絵を描いていたが、中学生の時に図書室で少女雑誌の「ひまわり」に出合う。「こんな世界があるんだ」と衝撃を受け、女の子の絵を描き始めた。「男ばかりの兄弟だったので、自分の知らない世界に憧れたんでしょうね」と振り返る。
19歳で貸本漫画を出版しデビュー。24歳の時にオールカラー漫画「あらしをこえて」の連載を開始し、人気作家の仲間入りを果た ・・・
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