空き公共施設の活用推進 千葉県と市町村、連携し企業誘致 27自治体の61施設に進出 10月、都内でセミナー 活用事例を紹介

長南町の旧西小学校施設を活用し、2018年7月にオープンした団体向けの宿泊施設
長南町の旧西小学校施設を活用し、2018年7月にオープンした団体向けの宿泊施設

 千葉県と市町村が連携し、使用されなくなった公共施設を活用した企業誘致を進めている。2016年度から取り組んでおり、今年3月末までに計画中を含め27市町村の61施設に69の企業が進出。企業側にとっては一般的な市場価格よりも低コストでの賃貸、購入が可能で、地域活性化や地元雇用の創出、施設を維持するための負担軽減など行政にもメリットがあるという。

(小野洋)

 県企業立地課によると、27市町村は人口減少が進む県南部、東部にある自治体で、少子化に伴い廃校になった学校の施設が活用される事例が多い。校舎を使った宿泊施設や撮影スタジオ、キャンプ場といった事業が展開されている。館山市の小学校跡地では、キクラゲの栽培事業が行われ、香取市の旧府馬小は職人育成学校などとしても使われている。

◆行政運営に協力も

 廃校を活用した事業展開はメディアに取り上げられるなど注目を集めることが多く、企業の認知度向上につながる。学校施設は選挙時の投票所や災害が発生した際の避難所として利用されており、進出後に自治体側から行政運営で ・・・

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