千葉県立全高にエレベーターを 妹が心疾患の高校生、署名提出 1都3県で最下位の設置率 【ちば子どもの居場所 学び多様化の時代に】(4)

署名を提出するために県庁を訪れた松井さん=5月、千葉市中央区
署名を提出するために県庁を訪れた松井さん=5月、千葉市中央区
県教委の担当者(右)に集めた署名を提出した松井さん(署名サイトのChange.org Japan提供)=5月、県庁
県教委の担当者(右)に集めた署名を提出した松井さん(署名サイトのChange.org Japan提供)=5月、県庁
現在もインターネット上で署名を募っている(Change.org Japan提供)
現在もインターネット上で署名を募っている(Change.org Japan提供)

 双子の妹に心疾患がある県立千葉高校3年生の松井章子さん(17)が、全ての千葉県立高校へのエレベーター設置を求め、インターネット上で集めた署名3188筆を県教委に提出した。千葉県立高校のエレベーター設置率は約14・8%。東京都立高・中等教育学校の約85・9%、神奈川県立高・中等教育学校の約32・4%、埼玉県立高校の約29・1%と比べると最も低い数字だ。松井さんは「誰もが通いやすい高校の実現を」と力を込める。

(井田心平)

◆当初「はってでも4階へ」

 松井さんの妹は別の千葉県立高校に通っていて、心疾患の影響で5分以上の継続した運動が難しく、10メートル歩くと休憩が必要という。妹の同高校入学時に松井さんの両親は、妹が所属するクラスの教室を2階以下にする「合理的配慮」を高校に求めた。しかし、高校側からは「エレベーターがない学校を選んだ以上、はってでも1年次は4階、2年次は3階に上ってください。1年生は4階と伝統で決まっています」と、信じがたい回答が返ってきたという。

 そ ・・・

【残り 936文字】



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