自殺、ヤングケアラー、わいせつ被害… データから見る千葉の子ども 【こどもたちのSOS 2025千葉の現場から】

写真はイメージ
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 139人―。千葉県内で2022年までの5年間に自殺した小中高校生の数だ。学業不振、親子や友人関係の不和。自死の理由はさまざまだが、多くの尊い命が失われた。さらに県内では不登校の児童生徒数が3年連続で過去最多を更新。子どもを狙った犯罪や教職員による児童生徒へのわいせつ事案なども後を絶たない。家や学校で安心して過ごせない子どもたちの実情を、データから探る。

 文科省が毎年実施している「問題行動・不登校調査」によると、千葉県内で23年度に不登校だった公立小中高校生は1万7408人。少子化で子どもの数が減少している一方、不登校の児童生徒数は増加の一途をたどり、近年は3年連続で過去最多を更新した。

 理由は「学校生活へのやる気が出ない」「不安や抑うつ」「生活リズムの不調」などが多く、友人関係や学業不振の相談もあった。増加の要因として県教委は「無理に登校を強いることなく、学校を休ませても良いと考える学校や保護者が増えた」と分析する。実際、不登校特例校として柔軟なカリキュラムを認める「学びの多様化学校」設置の動きが県内でも広がっており、25年 ・・・

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