千葉市、成田市で10園の保育園を運営している「荷物のいらない保育園」キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしている「かい園長」が子育ての悩みに答える企画「保育園キートス・かい園長の子育て相談室」(原則、毎月第1水曜更新)。今回はその“こたえる人”保育園長の「かい園長」にスポットを当てます。前編では、保育の道を志した理由や、幼少期のエピソード、休日の過ごし方まで、かい園長の“人となり”をじっくりご紹介します。
◆きっかけは両親、昔から保育が身近にあった
ーー連載の第一回では、ご両親も福岡で保育関係の仕事をしていて、小さい頃から「保育」という仕事が身近にあったとお話しされています。改めて保育士を目指したきっかけは
やはり、両親の影響がすごく大きかったと思います。両親ともに保育関係の仕事に携わっていて、母は保育士として現場で働き、父は保育園の経営をしていました。何より、保育園が身近な存在だったことが大きかったですね。
私自身も母の保育園に通っていて、ほかの子どもたちよりも少し長く保育園で過ごしていました。なんとなく居心地がよく感じられたんです。母はよく「今日はこんなことがあったよ」といった話を、子どもの私にしてくれていました。当時は「もっと自分の話を聞いてほしいな」と思ったこともありましたけど(笑)。
それでも、母が保育園での出来事や子どもたちのことを楽しそうに話す姿から、保育園は楽しい場所であり、保育士という仕事も楽しさにあふれているのだと強く感じました。
ーーさまざまな保育園がある中でなぜキートスチャイルドケア・キートスベビーケアを選んだのでしょうか

保育士になるため、地元の福岡県にある保育関係の短大に進学しました。現在のキートスは「TikTok採用」に切り替わっていますが、当時は福岡の就職説明会でキートスのブースが出ていました。福岡や九州圏内の企業がほとんどの中で、キートスのブースは悪い意味ではなくすごく目立っていて、ひときわ目を引く看板やのぼり旗があって、ブース自体もとても派手でした。
説明を聞きに行くと、自分の短大の先輩が実はキートスに就職していて、話も盛り上がりました。福利厚生の面も良く、元々そこまで関東に行きたいと思っていたわけではなかったのですが、「関東に行かずにずっと九州で就職して過ごすのもどうかな」と感じる部分もありました。園見学をしたところ、園や先生たちの雰囲気もとても良くて就職を決めました。
◆苦手な食べ物が園で出た子ども時代…そこで取った行動は
ーー少し話が変わりますが、子どもの頃のエピソードや「やんちゃだった思い出」などありますか?
自分が保育園に通っていたころの話です。今でもちょっと苦手なのですが、園でおしゃぶり昆布が出されることがありました。食べなければ先生に注意されるし、ちゃんと食べたところを先生に見せないといけないという思いもあって。
でも、私は食べたふりをして、おしゃぶり昆布をポケットにしまい込んで持ち帰ってしまいました。当時は「とりあえずやり過ごせた」と思っていたのですが、家に帰ってから洗濯されて、昆布まみれになってしまいました。母にはすぐに「何これ!」とすごく怒られましたね。
ーーそもそも周りからはどんな性格だと言われますか
家族からは、どちらかというと八方美人な性格と言われます。何というか、ちょっと「いいかっこしい」みたいなところがあって、外向きの顔があるよねって言われるんです。自分ではそこまで意識しているわけではないんですけど、なんとなくやっぱり使い分けているのかなとは思います。
◆映画が好き、2時間で「5回泣いた」作品も
ーープライベートな質問になるのですが、休日は何をして過ごしていますか
映画が好きで、よく映画館に行くのですが、いくつかの動画配信サービスにも加入しています。最近は家に大きめのテレビがあるので、1日に何本も映画を観ることもあります。先日の土日だけで、8本くらい観ました。新しい情報がぱっと入ってくるのが楽しくて。決して外出が嫌いなわけではないのですが、どちらかというとインドア派かもしれませんね。
ーー最近面白かった映画や1番好きな映画は
全員におすすめできるかはわからないのですが、「サユリ」というホラー映画があります。これまでのホラー映画とは全く違って、ただ怖がらせるだけではなく、「人間の強み」みたいなものを感じられる作品です。
ジャンルは特に問わず、いろいろな映画を観ています。中でも一番好きなのは「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」という映画で、約2時間の作品です。初めて映画館で観たときは、5回も泣いてしまいました。
◆「トイレに行く」を使わない
ーー園長先生の「推し育児グッズ」はありますか?
保育でも使える言葉がけの本があるのですが、保育園だけでなく家庭でも子どもたちに伝わりやすい声かけが紹介されています。例えば、トイレに行くときに「トイレに行くよ」と声をかけると、「トイレ」という言葉だけで嫌がってしまう子もいます。そういう場合には、言い方を変えるのです。
トイレだけでなく、「あっちの部屋に行ってみようか」とか、「絵本があるから見てみようか」といった声かけをして、一度その部屋から出てもらい、別の部屋に誘うこともあります。実用的な言葉遣いや、声かけの流れについても書かれているんです。保育士の視点から見ても、「こういうときはこういう言葉がけを試してみよう」や「こちらの言い方のほうが伝わりやすいのかも」と勉強になります。