【千葉魂】仲間の想い胸に千葉ロッテへ 加藤匠馬、中日の後輩から餞別

16日の入団会見で意気込みを語る加藤=ZOZOマリン
16日の入団会見で意気込みを語る加藤=ZOZOマリン

 一緒に汗を流した後輩たちの想(おも)いを忘れない。ドラゴンズからトレードでマリーンズ入りをした加藤匠馬捕手は下ろしたての真新しいかばんを大事そうに持ってZOZOマリンスタジアム入りをした。そのかばんには後輩の想いがこもっていた。

 「トレードが決まった時に京田が餞別(せんべつ)にとプレゼントしてくれました」

 加藤はうれしそうに話をしてくれた。サプライズだった。トレードが発表された夜、自宅のチャイムが鳴った。ドアを開けると2歳下の京田陽太内野手が神妙そうに立っていた。驚いた。わざわざ車で30分ほどかかる距離があるにも関わらず、自宅まで惜別品を渡すために来てくれたのだ。そして「お世話になりました」と言うと新品のかばんをプレゼントされた。「ありがとう。大切にするよ。オマエも頑張れよ」。笑顔で別れた。

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 もう一人、わざわざ会いに来てくれた後輩がいる。こちらも2歳下の柳裕也投手だ。何度となくバッテリーを組み、一緒に泣き、一緒に笑った間柄。1軍にいるにも関わらず、2軍本拠地のあるナゴヤ球場にその姿があった。

 「直接、あいさつに来たいと言われていました。泣いてしまうから、いいよと言ったのですがわざわざ来てくれた。うれしかったです」

 柳とは球場で抱擁しながら別れを惜しんだ。京田はナゴヤ球場の駐車場まで見送りに来て、姿が見えなくなるまで手を振ってくれた。年が近いこともありいつも一緒に練習をして悩みを共有しプライベートでも共にしてきた仲間たち。別れは寂しいが、この移籍は大きなチャンス。泣きそうになる気持ちを抑え切り替え、前に進んだ。

 「グラウンドはもちろんグラウンド外でも仲良くさせてもらった。よく話をした。年下だけど、友達のような感覚だった。他にもたくさんの人からLINE(ライン)などで連絡をもらった。ビックリするほどたくさんの人から連絡をいただきました。本当にうれしかった。愛してもらっていたんだなあと改めて実感しました」

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 加藤は6月15日にトレードが発表されると翌16日には千葉入り。17日から1軍練習に合流し18日に1軍登録され19日には八回裏からマスクをかぶった。ドラゴンズファンの間ではその強肩を「加藤バズーカ」と敬意を表して呼ぶ。肩はもちろん、投手とコミュニケーションを取り、特徴をしっかりと把握しながらのリードワークにも定評がある。

 「マリーンズで活躍して、ドラゴンズ時代にお世話になった皆さま、先輩、後輩たちに頑張っている姿を見せたい。そしてボクはドラゴンズのみんなの結果をチェックして刺激にしたい」と加藤はしみじみと話す。

 6月22日からは本拠地ZOZOマリンスタジアムでホークスを迎えての3連戦となる。加藤は虎視眈々(たんたん)と出番を待つ。マリーンズの勝利のために投手陣をリードし、盗塁を試みる走者がいれば幕張バズーカをお披露目する。名古屋でお世話になった人に、そして別れを惜しんでくれたチームメートたちに活躍をしているニュースを届ける。20日、メットライフドームでのライオンズ3連戦を終えた加藤は次なる戦いに向けて気合十分だった。そして、やはり後輩からプレゼントされたかばんを大切そうに抱えながら帰路についた。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)



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