キトラ古墳壁画の「青竜」鮮明に 赤外線撮影、文化庁検討会で報告

最新の赤外線カメラで撮影したキトラ古墳壁画の青竜(上)。下は肉眼で見える青竜(文化庁提供)

 文化庁の「古墳壁画の保存活用に関する検討会」が27日、京都市内で開かれた。奈良県明日香村の国宝・キトラ古墳壁画について、描かれた四神の一つ「青竜」を奈良文化財研究所(奈良市)が最新の赤外線カメラで撮影し、輪郭線が鮮明に見えたことが報告された。

 報告によると、青竜は図の大半が泥に覆われており、全体像が確認できない。しかし今回、透過力の高い赤外線を使って撮影したところ、背中やうろこの一部を鮮明に捉えられたという。「細部表現の検証材料を得た」としている。

 また、今後の壁画保存方針についても報告。キトラ古墳の壁画を石室に戻すとした。


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