iPS細胞で下垂体作製、名大 再生医療応用に期待

 名古屋大の研究グループは7日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いて脳内の中枢器官「下垂体」を作製する方法を確立したと発表した。グループは「下垂体機能低下症の再生医療への応用が期待できる」としている。

 下垂体は成長や生命維持に必要なホルモンを作る器官。機能が低下すると倦怠感を覚えるほか、意識障害や不妊などの症状が出る。損傷すると回復は望めない。

 グループは2016年、ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)から下垂体の組織をつくることに成功したと発表。この手法を改良し、3種類のヒトのiPS細胞を培養した。


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