プロの心得学び成長 同級生選手追い進路決断 小沼健太(東総工高出身) 【独立リーグという選択肢】(下)

ファンを見送る茨城アストロプラネッツの小沼(右)。隣は専大松戸高出の丸茂=9月5日、茨城県美浦村
ファンを見送る茨城アストロプラネッツの小沼(右)。隣は専大松戸高出の丸茂=9月5日、茨城県美浦村

 188センチの長身から繰り出す直球は、最速147キロに達する。東総工高出身の小沼健太は茨城の主戦投手として奮迅している。加入1年目の今季は主に先発で21試合に登板。トップの137回を投げ94奪三振。最下位と苦しむチームの中で、防御率3・68の成績を残した。

 高校時代は右腕エースとして活躍。3年時の2016年夏の千葉県大会は4回戦に進出した。工業高校が故、就職活動をする仲間が多かったが、卒業後も野球は続けたかった。「親に負担を掛けたくない」と大学進学は断念。社会人やクラブチームでのプレーも視野に入れつつ、進路はなかなか決まらなかった。

 迷い悩む日々が続く中、練習試合で何度も対戦した横芝敬愛高の同級生、伊藤翔(現プロ野球西武)が独立リーグに進む話が耳に入った。

 当時の知識は四国にリーグがあることぐらい。入団方法も知らなかった。快速球で名の知れた伊藤がその道を選んだことで魅力も高まった。「独立に行きたい」。監督に相談し横芝敬愛高に連絡を取ってもらい、受験にはプロ野球志望届が必要と知った。すぐに準備して埼玉県を拠点とする武蔵のトライアウトを受け、合格した。

 「NPBを経験した指導者や選手と気軽に話せるので、いろいろ吸収できる」。独立リーグの利点をこう話す。武蔵では元千葉ロッテの小林宏之監督(当時)からスライダーを教わり、飛躍する武器となった。「伊藤翔は独立1年で3位指名された。大学よりNPBへ行けるチャンスが早まるのも魅力」と続ける。

 オフシーズンは、レストランなどでアルバイトをしながら活動費を蓄える。苦労は付きものだが、「いろいろな経験ができるのも強み」と前向きだ。NPB入りへ球速150キロ超を目標とし「ドラフト指名され、独立に興味を持ってくれる千葉の後輩が一人でも増えるように」と夢を描く。

◇おぬま・けんた 1998年6月11日生まれ。21歳。旭市出身。飯岡中軟式野球部から東総工高へ進学。エースとして活躍し、3年夏の県大会は4回戦進出。右投げ右打ちの投手。今季はチーム最多137回を投じ94奪三振。防御率3・68。188センチ、78キロ。

◇野球の独立リーグ 四国の「アイランドリーグplus」や北信越を中心とした「BCリーグ」などがあり、プロ野球12球団(NPB)入りを目指す選手の受け皿として定着した。独立からドラフト指名された選手も増えている。トライアウトを経て入団合否が決まる。日本高校野球連盟、全日本大学野球連盟に所属する学生受験者は、それぞれ「プロ野球志望届」の提出が必要。


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