宇宙分野 ぜひ女性も 千葉工大・惑星探査研究センター 荒井朋子主席研究員に聞く 「リケジョ」率まだ低く

理工系分野への女性参画について、経験も交えて語る荒井主席研究員=習志野市の千葉工大・惑星探査研究センター
理工系分野への女性参画について、経験も交えて語る荒井主席研究員=習志野市の千葉工大・惑星探査研究センター

 大学新入生の理工系分野の女性比率は、千葉県内で2021年度に工学が全国平均とほぼ同じ15・1%、理学も32・7%にとどまる。女性が5割超の人文科学や医歯薬学と比べて低い。千葉工大・惑星探査研究センターの荒井朋子主席研究員(51)は、受験で数学と物理が障壁になると指摘。自身も苦手だったが、宇宙を究める手段と捉えた経験を語る。流星群を地球にもたらす不思議な小惑星の解明へ、24年夏に打ち上げ予定の最新探査計画を説明。工学と理学連携の宇宙分野にも「ぜひ女性が関わって」と呼びかける。

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 自然や科学が漠然と好きで幼少期から星や宇宙に興味を抱いた荒井さん。「星がきれい」「宇宙って面白い」と感じる子どもたちは多いだろう。しかし、いざ理工系へ進むには受験などで「数学と物理という関門がある。この科目を面白く思う女性が少なく、避けがちなのかも」と考える。

 都内の中高一貫の女子校に通った。校長らが理系分野に女性が少ないことを危惧し「進路を決めつけないで。理系は面白いよ」と説いていた。高校受験がない代わり、中3の夏休みに原稿用紙100枚ほどの「卒業論文」を書く。選んだテーマはブラックホール。「SFやアニメには見てきたかのように描かれるが、本当にあるのか」。ネット検索はない時代。図書館に通い詰めて調べた結果、数 ・・・

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