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幕張の浜、3年続けて高校生死亡 千葉県、フェンス設置検討 救助ボランティア「海の危険性教育」

3年続けて高校生が死亡する水難事故が起きた「幕張の浜」。今月の事故では、突堤から2人が飛び込み流された=17日、千葉市美浜区
3年続けて高校生が死亡する水難事故が起きた「幕張の浜」。今月の事故では、突堤から2人が飛び込み流された=17日、千葉市美浜区

 千葉市美浜区のZOZOマリンスタジアム近くにある遊泳禁止の海岸で、泳いでいた高校生が死亡する水難事故が3年続けて発生した。今月中旬に起きた事故を受け、海岸を管理する県は沖合に延びる突堤にフェンスを設置するか検討を始めた。一方、同区の海岸でレスキュー活動を行っている男性は「危険な事を教え、海を正しく楽しむための教育が必要。事故は人の目がないところで起きやすく、常に人が集える浜づくりも大事」と指摘している。

 事故が起きたのは「幕張の浜」と呼ばれる海岸。県千葉港湾事務所によると、海岸浸食を防ぐため、浜から沖に向けて長さ約250メートルの突堤が設置されている。1980~2000年までは海水浴場だったが、砂の流出に対策が追いつかず、遊泳禁止区域となった。

 千葉海上保安部と千葉西署によると、今月17日に起きた事故では、同じ高校の男子生徒3人が突堤から海に飛び込んで遊んでおり、2人が流された。1人が死亡し、もう1人も意識不明の状態で見つかった。同保安部は捜索時の海中の状況を「濁っていて視界が悪かった」と説明している。

 幕張の浜では、昨夏にも男子高校生が沖合で一時行方不明となり死亡。18年には友人と突堤から飛び込んだ男子高校生が亡くなった。同事務所などは事故が相次いでいることから、水深の深い場所に飛び込めないよう、突堤にフェンスを設置するか検討しているという。

 「正しく危険を感じ、正しく海を楽しむ機会がない」と話すのは、美浜区磯辺地区でウインドサーフィン用品店「DUCK」を経営する岩下哲也さん(55)。「遊泳禁止」の看板とフェンスを立てるだけの対策には否定的で「海が身近な千葉県で遊べないのはもったいない。何が危ないのか教えるのが大人や行政の役目」と訴える。

 岩下さんはウインドサーフィンなどができる店舗近くの「検見川の浜」で、仲間とレスキュー艇を活用したボランティアの救助活動をしている。多くの人に安心感を持って海を訪れてほしいとの思いがあり、遊泳禁止の同じ場所で事故が続いている状況に「人が常にいることで担保される安全もある。どの海でも人が集まって楽しめるよう、管理の仕方を見直す時だ」と話している。


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