ブルーシートの下不安な年越し 鋸南・岩井袋地区

今もなお多くの家の屋根がブルーシートで覆われている岩井袋地区=30日午後1時10分ごろ、鋸南町
今もなお多くの家の屋根がブルーシートで覆われている岩井袋地区=30日午後1時10分ごろ、鋸南町

 千葉県内各地に甚大な被害を及ぼした台風15号の直撃から約3カ月半。多くの家で屋根や窓ガラスが吹き飛ばされる被害が出た鋸南町では、年の瀬を迎えてもなお復興が進んでいない。再建を諦めて町外へ転居する住民が増える一方、ブルーシートの下で年を越す高齢者も。住民からは「来年は災害のない年になって」と願う声が聞かれた。

 深刻な修理業者不足にあえぐ同町。特に甚大な被害を受けた岩井袋地区では、修理まで数年かかる家も多く、壊れた家を残して転居する住民が相次いだ。地域が静けさに包まれる中、30日には同地区で暮らす住民が新年の準備を行う姿が見られた。

 雨漏りで2階が使えないという三橋喜久さん(89)は「屋根は直っておらず、大工が来るのは年明け。でも、生きていられるだけ十分」とつぶやいた。

 同地区で家族と暮らす80代女性は「すでに地区を出てしまった人もいるけど、私はこの家で年を越す。来年は台風がなく、静かに暮らせる一年になれば」と前を向いた。


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