市原ゴルフ場鉄柱倒壊、撤去準備工事始まる 本格着工は28日から 【台風15号】

鉄柱撤去の準備工事を行う作業員ら=15日午前、市原市五井
鉄柱撤去の準備工事を行う作業員ら=15日午前、市原市五井

 台風15号の強風で市原市五井のゴルフ練習場の鉄柱が倒壊し、住宅を押しつぶした事故で、鉄柱の撤去を行う東京都江戸川区の解体業「フジムラ」が15日、準備工事を開始した。練習場内にクレーン車などを搬入するスペースを整備し、28日から本格的に着工する見通し。台風19号で自宅への浸水被害が広がった住民からは、15号から1カ月以上経過しての工事着手に「一安心」「遅すぎる」などと声があがった。

 工事は朝から始まり、建物の一部の壁を抜く作業などを行った。フジムラの藤村直人社長も現場を訪れ、「台風19号で(被害の悪化を)心配していたが、住民から少なかったと聞き安心した。着工も予定通りできそう」と話した。

 藤村社長によると、クレーン車と重機を計10台ほど使用する予定で、鉄柱を切断したり練習場内に引き込んだりして撤去する。住宅の火災を防ぐため、火花が出る強力な切断機は使えないので「時間がかかる」という。15日までに全世帯から同意を得ており、着工から約2カ月後に完了する見通し。費用は4千万~4500万円かかる見込み。

 台風19号で新たな鉄柱の倒壊こそなかったものの、多くの住宅は豪雨の被害を受けた。住人の男性(65)は「雨漏りしていなかった所からも水が漏れ出した。床や家財道具は乾燥させてもすぐにぬれ、カビがひどい」と静かに語った。

 鉄柱2本が自宅屋根を貫通した女性(56)は「ブルーシートも張れず、天井が大きく落ちた。工事開始が早ければ、被害を少しでも減らせたのでは」と憤った。自宅に今も寝泊まりする男性(55)は「いつまでも撤去できないのではと不安だった。待ちに待っていたので一安心」と話した。


  • LINEで送る