9633万円着服認める 初公判で元JA係長の女 千葉地裁松戸支部

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 女が勤務先のJAとうかつ中央(松戸市上本郷)松戸南支店から現金9633万円を着服したとされる事件で、このうち2回に分け計1400万円を盗んだとして窃盗の罪に問われた元係長、松永かおり被告(54)=同市六高台5、懲戒解雇=は20日、千葉地裁松戸支部(幅田勝行裁判官)で開かれた初公判で、「総額9633万円をJAから取ったことに間違いない。(今回の)2件はその一部」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、同支店で現金を2人で確認する内規が守られず、被告が一人で任されていた状況を悪用したと指摘。2017年7月ごろから18年6月15日まで、次男の西弘樹被告(22)=組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の罪で公判中=から金銭を要求されるたびに、出納機などから現金を窃取し、100万円ごとに帯封が付いた状態で紙封筒に入れるなどして、全額を西被告に手渡していたことを明らかにした。

 また、松永被告は現金の着服発覚を免れるため、実際には存在しない現金があるように出納機を操作。西被告からLINE(ライン)で「700万円貸してほしい」などの連絡を受けると、その日のうちに現金を盗み渡していたとしている。

 検察側は西被告が受け取った金をブランド品の購入や旅行に使っていたとしたが、弁護側は起訴内容を認めた上で、現金の使途の立証が不十分と主張。西被告の証人尋問を求める意向を示した。

 起訴状によると、5月29日、同支店の現金出納機や金庫から現金700万円を窃取。6月15日にも同様の手口で現金700万円を盗んだとしている。抜き打ちの内部監査で発覚した。

 盗んだ金と知りながら受け取った同法違反に問われている西被告は、14日に同支部で開かれた初公判で、起訴内容の認否を留保した。