若竹さんに市民栄誉賞 木更津市 「本当に夢のよう」 「おらおらでひとりいぐも」で芥川賞

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市民栄誉賞の表彰状を贈られ笑顔を見せる若竹さん。左は渡辺市長=29日、木更津市

 小説「おらおらでひとりいぐも」で第158回芥川賞を受賞した木更津市在住の若竹千佐子さん(63)に29日、同市から市民栄誉賞が贈られた。若竹さんは「本当に夢のよう。木更津は第二の古里。その名を汚(けが)さないよう頑張りたい」と喜びをかみしめた。

 岩手県遠野市生まれの若竹さんは結婚後、家族で相模原市に引っ越し、1987年に木更津市に移住した。「タンポポの綿毛のように木更津にやってきた。子育てをして、夫を見送った所でもある。たくさんの友だちに恵まれ、ここでいろいろなことを考えてきた」と述懐。「これからも大勢の人と手をつないで木更津で生きていきたい」と、半生を過ごした地への思いを語った。

 芥川賞を受賞したデビュー作は、東北弁と標準語を織り交ぜ、夫に先立たれた74歳の桃子さんが老いと孤独を受け入れていく過程を描き“老境文学”と呼ばれる。今後も「若い頃よりも自由になれる」という中年以降の女性を主人公にした作品を執筆したいと語る。「読んでもらえる喜びを知った。何とか一作一作書いていきたい。でも、あまり期待しないでください」と笑顔で謙遜した。

 市によると、市民栄誉賞の贈呈は5例目。市は表彰状のほか、記念品としてクリスタル製の盾と大理石のブックエンドを贈った。

 市役所で表彰状を手渡した渡辺芳邦市長は「木更津から生まれた名作での受賞は市民の誇り。今後も素晴らしい作品を執筆し続けて」とたたえた。

◆来月28日に講演会

 木更津市立図書館は4月28日午後2時から、若竹さんを講師に招いた文芸講演会をロイヤルヒルズ木更津ビューホテルで初開催する。演題は「おらおらでひとりいぐも みんなでいぐも」。入場無料。定員250人で同月1日から予約受け付けを始める。講演会終了後、当日の受け付け時先着50人限定でサイン会を開く。申し込み・問い合わせは同館(電話)0438(22)3190。