有収率、組織的改ざんか 40年超、調査委解明へ 市原市水道事業

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 市原市は6日、同市の水道事業で、配水量と料金徴収対象になった水量(有収水量)との比率を示す有収率を改ざんし、公表していたと発表した。千葉県内平均などに見劣りしない有収率を示すためとみられ、組織ぐるみで40年以上にわたり行われた可能性もあるという。市は近く庁内調査委員会を立ち上げ、全容解明に乗り出す。

 有収率は有収水量を配水量で除した百分率。水道事業の経営の効率性を表し、数値が100%に近いほど健全とされる。同市上下水道部によると、実態に基づかない高い有収率を先に定め、有収水量から逆算して配水量を導いていた。県内平均の有収率(92%)などに見劣りしない数値を示すため行っていたと考えられる。

 同市では水道事業の創設認可が1974年度末に下り、75年度の有収率が前年度比7・3ポイント増の81・9%に。その後は数年おきに0・1ポイントずつ増えるなど不自然な変動が続くため、改ざんは創設認可当初からあったとみられるが、現存する公文書では詳細が確認できない。

 行政組織機構改革で今年4月に誕生した同部が、課題精査の一環で小出譲治市長に報告し、問題が庁内で表面化。歴代担当係長の間で改ざんが申し送り事項とされ、部長クラスまで把握していた可能性があり、市議会や市監査委員にも虚偽の報告が続けられていた。

 有収水量の数値は操作しておらず、水道料金に影響はない。改ざんされた数値は国や千葉県の補助金、企業債の採択要件になっていないため、財政上の影響もないという。

 同調査委は池田信一副市長をトップに数人で構成。改ざんを把握していた可能性がある職員に事情を聴くほか、同部もできる範囲で退職した職員に当たるといい、来年2月ごろをめどに調査報告を取りまとめる。

 同部の岡本茂樹次長は今回の問題について「有収率が市民生活に直接結び付くものでないと職員が安易に考え、(改ざんが)続いたのではないか」とし、「信頼を損ねる行為でおわび申し上げる」と陳謝した。