2017年10月26日 05:00 | 無料公開
上り坂の頂上に向け時速約90キロで車を走らせて車体を空中に跳ね上げ、衝突事故で同乗していた友人男性を死なせたとして、危険運転致死の罪に問われた山武市の農業、高橋政臣被告(24)の裁判員裁判は25日、千葉地裁(高木順子裁判長)で論告求刑公判が開かれ、検察側は「運転行為が非常に危険で悪質」などとして懲役5年を求刑し、結審した。
検察側は論告で「高橋被告は現場を何度も通ったことがあり、高速度で運転するのは危険だと十分理解していたのに、友人男性が同乗していて気分が高揚したのでスピードを上げた」と指摘。弁護側は最終弁論で、被害弁償が済んでいることや、遺族から厳重処罰が求められていないことなどを挙げ、執行猶予付き判決を求めた。
最終意見陳述で高橋被告は「このような事故を起こして、親友を失い、大変申し訳ないことをしたという気持ちでいっぱいです」などと述べた。
起訴状などによると、2015年3月18日午後9時25分ごろ、東金市の市道で、上り坂に向けて時速約90キロで車を走行させ、自車を空中に跳ね上げさせて畑に落下させる事故を起こし、助手席の男性を脳損傷などにより死亡させたなどとしている。
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