「長男に暴行してない」 父親が無罪主張 市原の乳児虐待死初公判

 2014年、生後8カ月の長男が頭などに暴行を受け死亡した事件で、傷害致死の罪に問われた、市原市東国分寺台、父親で会社員、内田翔大被告(25)の裁判員裁判の初公判が1日、千葉地裁(吉村典晃裁判長)で開かれた。内田被告は「私は長男に対して暴行を加えていません」と述べ、無罪を主張した。

 起訴状などによると、同年10月30日ごろから翌11月6日午後4時5分ごろまでの間、長男の賢大ちゃんに対し、複数回にわたり顔や頭に強い衝撃を与える暴行を加えて傷害を負わせ、同日、急性硬膜下血腫による呼吸不全により死亡させたなどとしている。

 検察側の冒頭陳述によると、内田被告は10年に結婚し元妻、長女、次女、賢大ちゃんと5人で生活。当時、マンションの一室を私書箱とし、荷物を受け取る仕事をしていた。14年5月、右腕を骨折した賢大ちゃんは児童相談所の一時保護を受けたが同年10月に解除。マンションの部屋に警察の捜索が入ったことから、元妻の友人女性の情報提供を疑い、女性をマンションに連れてきて帰宅を禁じ、事件期間前の10月17日まで生活をさせていたという。

 検察側は「別件対応でイライラした内田被告が、実子でありながらなつこうとしない賢大ちゃんを嫌った犯行」と犯行動機を指摘。関係者の証言などから「内田被告が左目付近を殴打した。本件以外にも複数回暴行が加えられていたことが目撃されており、内田被告以外に考えられない」などと述べた。

 弁護側は「元妻や友人の目撃証言はなく、期間中に内田被告が暴行を加えた場面を見た人物はいない」とした上で「親としてかわいいと思うのが自然で、死ぬほどの暴行を加えるには相当強い動機が必要だがない。内田被告は元妻が賢大ちゃんの顔を殴っている場面を見ており、元妻による暴行により死亡した可能性が高い」などと主張した。

 内田被告は15年11月の逮捕当時から「身に覚えがない」と容疑を否認していた。


  • LINEで送る