悪質例も 住民ら憤り 信頼回復、道のり険しく 日鉄君津シアン流出 【2022年 ちば回顧】(2)

日本製鉄東日本製鉄所の谷所長(右)に改善を指示する文書を手渡す熊谷知事(右から2人目)と、同席した(中央から順に)石井君津市長、渡辺木更津市長、高橋富津市長=8月25日、千葉県庁
日本製鉄東日本製鉄所の谷所長(右)に改善を指示する文書を手渡す熊谷知事(右から2人目)と、同席した(中央から順に)石井君津市長、渡辺木更津市長、高橋富津市長=8月25日、千葉県庁

 6月に日本製鉄東日本製鉄所君津地区(君津市)から有害物質シアンの流出が判明し、その後に同社が不適切報告していたことも明らかになると、千葉県は深刻な問題として受け止め、県民からは憤りの声が上がった。識者は「会社を守るための隠蔽(いんぺい)」と批判。県から改善指示の文書を受けた同社は9月、詳細な報告書を県と地元3市に提出した。しかし、シアン検出は10、11月にも相次いだ。同社には流出問題の解決とともに信頼回復への険しい道のりが続く。

 発端は「赤い水」だった。6月19日、製鉄所内のタンクの破損により「脱硫液」が漏出し、周辺住民が119番通報した。周辺の水路と小糸川が赤く染まり、死んだ魚が水面に浮かんだ。県などによると、脱硫液に含まれるアンモニアなどが魚が死んだ主な理由とみられるという。人への健康被害は確認されていないが、ここでシア ・・・

【残り 848文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る