土間のあった暮らし 晩秋の民家 絵・文道塚元嘉 【民家の四季】

 虚空に、人の手ではどう描きようもない、美しい小さな白雲のかたまりが浮ぶ。気象状況から生まれるその名は鰯(イワシ)雲。鰯が群れるように見えるので、昔からそう呼ばれていた。刻々と変現する雄大な夏の雲とはちがう静けさがただよう。その鰯雲が、朽ち葉色に染った大きな茅葺屋根の民家に鮮やかに映えて、しのびよる晩秋。
【残り 1395文字、写真 1 枚】



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