周遊フライトで旅気分 修学旅行中止の多古中 成田発着

機体が富士山に近づくと、生徒から「すごい迫力」と歓声が上がった=23日、JAL機内から撮影
機体が富士山に近づくと、生徒から「すごい迫力」と歓声が上がった=23日、JAL機内から撮影
客室乗務員や整備士と共に周遊フライトを楽しむ生徒たち=23日、JAL機内
客室乗務員や整備士と共に周遊フライトを楽しむ生徒たち=23日、JAL機内

 新型コロナウイルスの影響で千葉県内の多くの学校で修学旅行が中止となる中、多古町立多古中学校(宮内進校長)の3年生約100人が、成田空港を発着する遊覧飛行で上空から富士山や南アルプス連山を見学し、旅行気分を満喫した。修学旅行の代わりのフライトに生徒たちは「修学旅行がなくなり残念だったけど、きれいな景色が見られて良かった」と満足そうだった。

 日本航空(JAL)と地元旅行会社が、修学旅行に行けない子どもたちに少しでも旅行気分を味わってもらおうと企画した周遊プランで、長引く減便による余剰の旅客機を有効活用した取り組み。

 多古中は、同町初の海外への修学旅行として2泊3日のグアムツアーを予定していたが、新型コロナの影響で中止に。代替地として10月に福島を訪れることにしていたが、こちらも取りやめとなり、保護者から「何とか思い出作りをさせてあげたい」と要望が上がっていた。

 周遊フライトはボーイング767型機(199席)のチャーター機で実現。午後0時半ごろ成田空港を飛び立った同機は、地元多古町上空を旋回した後、西に進路を取り富士山付近に到着。通常のフライトでは飛ばない5千メートル前後の低めの高度を保ち、生徒たちは間近に広がる霊峰や南アルプス連山の迫力に「すごい」と歓声を上げた。

 約1時間半のフライトを楽しんだ萩原梨瑚さん(14)は「山々がとてもきれいだった。添乗員も見たことがない景色だと言っていたので、貴重な体験ができた。修学旅行の中止は残念だったけど、こんな機会がいただけて良かった」と笑顔を見せた。

 同町教委学校教育課の内藤久義課長は「子どもたちの喜ぶ顔が見られて何よりうれしい」と話した。

 JALの担当者は「この状況はしばらく続くと思うので、少しでも旅行に行けない生徒たちの思い出作りの役に立てれば」と語った。


  • LINEで送る