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新たな供養「海の弔い」 勝浦・妙海寺 墓地継承問題の一助に

供養塔が建立される妙海寺境内。太平洋を見渡し「人と人がつながる場所にしたい」と語る佐々木住職=勝浦市
供養塔が建立される妙海寺境内。太平洋を見渡し「人と人がつながる場所にしたい」と語る佐々木住職=勝浦市
建立される供養塔のイメージ図(妙海寺提供)
建立される供養塔のイメージ図(妙海寺提供)

 勝浦市新官にある妙海寺(佐々木教道住職)が、海への散骨を中心とした海洋葬「海の弔い」を12月から始める。人口減少社会を迎える中、供養塔を建立し宗派を問わず希望者を受け入れて墓地継承問題の不安を払しょくし、寺の健全運営の一助にもする。

 日蓮宗の同寺は太平洋を見渡す高台にたたずむ。佐々木住職は、地域住民が気軽に足を運べる寺にしようと出店が集う寺市や健康イベントなどを開き、過疎が進む勝浦のにぎわい創出へ未利用魚の活用や民泊事業も手掛けている。

 地域に寄り添って活動する中で、人口減による墓の継承問題や墓じまいについて相談を受けるようになった。さらに「遺骨を海に散骨し、残した家族に負担を掛けたくない」との声を耳にする機会が増えた一方、家族からは「散骨したらどこに向かって手を合わせればいいのか」と悩みを打ち明けられるようになった。

 そこで誰もが納得いくような、時代に合わせた新しい供養と墓の形式「海の弔い」を考案。漁業者や住民の理解を得て開始することにした。房総沖で9割を散骨し、残った遺骨を供養塔に納める。家族単位の永代供養墓も用意する。いずれも希望者の宗派は問わないが、日蓮宗の儀式で弔う。各供養に対する費用は検討している。

 人口減は寺の檀家(だんか)の減少も招き、現在の約160軒から20年後には半減する見込みという。寺の運営は年々厳しくなることが予想され、佐々木住職は「海の弔い」について「檀家の負担を増やさずに寺が自立できる新しい制度。コミュニティーで墓を守る」と意義を強調。「墓を大事にしたいけど、できない人の力になりたい」と先を見据える。

 寺は供養塔の周囲を彩る木々の植栽費用をクラウドファンディングで募っている。寺のホームページから申し込める。

 問い合わせは妙海寺(電話)0470(73)0399。


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