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市有通路売却でピンチ 住民「閉店は死活問題」 千葉市花見川区のスーパー

隣地の市有地が売却され営業継続に黄色信号がともっているトップマートさつきが丘店=千葉市花見川区
隣地の市有地が売却され営業継続に黄色信号がともっているトップマートさつきが丘店=千葉市花見川区
現状では店(奥)に入れる唯一の市有通路
現状では店(奥)に入れる唯一の市有通路

 千葉市花見川区のスーパーマーケット「トップマートさつきが丘店」が、商品搬入や車利用客の通路として使っている市有地の売却により、窮地に立たされている。市有地が新たな所有者の手に渡る期日が18日に迫り、営業存続が危ぶまれているためだ。地元住民は「スーパーがなくなったら死活問題」と懸念し、市に対策を求める署名活動を始めた。

 トップマートと市によると、同店は2018年3月、旧公設市場の建物にオープン。隣接する旧市場の通路など(市有地の一部)を市から借りて営業していた。商品搬入のトラックや客の車はこの通路を使わないと店に入れなかった。

◆引き渡しは18日

 市は、市としての利用が見込めないとして、市有地の売却を協議。同店の事情を考慮し、店が利用する部分を分割した上、任意に相手を選べる随意契約でこの土地をトップマートに売れないか検討した。同社に買い取る意思があるかも確認し、同社は18年10月、買い取りたいとする要望書を提出していた。

 だが、地方自治法施行令が定める随意契約の要件に当てはまらず、市有地をまとめて売った方が値段が高くなるとして、市は一般競争入札で一括して売却することを決めた。

 入札は今年1月31日に実施。同社を含む5社が参加したが、落札したのは別の業者だった。新たな所有者への引き渡しは3月18日。

◆要望に市「困難」

 このままだと車が入れなくなるため、同社は2月28日、店の南側にある歩行者専用道路(市道)を車両通行可能にすることなどを市に要望した。だが、市は「一事業者のために利用形態を変更することは公共・公益性の観点から困難」などと回答した。

 同社は引き続き車両通行を認めるよう市に求めるほか、袋地から公道まで通行する権利「囲繞地(いにょうち)通行権」を主張する方針。18日以降も店の営業は続ける考えだが、商品搬入に支障をきたし、営業の縮小または休止を余儀なくされる可能性が高まっている。

 同店はさつきが丘団地の一角にあり、1日約1500人が利用。約3割が車で来店するという。さつきが丘名店街の近藤博子会長(65)は「(同店に)買い物に来た人が商店街に流れてくる。周辺は高齢化しているので、スーパーがなくなると買い物難民も生まれる。死活問題」と訴える。

 さつきが丘を含む15自治会が加盟する千葉市町内自治会第40地区連絡協議会の中垣薫会長(77)は「高齢者にとっては大変なこと。スーパー存続のため市は何か方法を考えてほしい」と要望した。各自治会などを通じ、市に対策を求める署名活動も実施している。


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