専科講師60人に増員 質向上、担任の負担減へ 教育 【点検2020千葉市予算案】(2)

本年度に2小学校でモデル的に始まったスイミングスクールでの水泳授業。新年度から7校に拡大する=昨年6月、千葉市稲毛区
本年度に2小学校でモデル的に始まったスイミングスクールでの水泳授業。新年度から7校に拡大する=昨年6月、千葉市稲毛区

 千葉市の2020年度当初予算案は、教育施策への重点配分が特徴の一つ。中でも小学校で専科指導にあたる非常勤講師を20人から60人に大幅増員するのが目玉だ。市教委幹部は「これだけ思い切った人の増やし方は首都圏政令市では例がない」と胸を張る。

 市教委教育職員課によると、市は17年度から、音楽を専門的に教える非常勤講師20人を市費で独自に採用。学校行事で披露する合唱がレベルアップするなどの効果が見られた。このため新年度からは、図工、家庭、体育で計40人を新たに登用する(予算額計1億6527万円)。この3教科は従来、担任の教諭が教えていた。

 小学校の担任教諭は基本的に国語や算数といった8教科に加え、学年に応じて生活、総合的な学習の時間などを受け持つ。専門知識を持つ非常勤講師の配置は、授業の充実だけでなく、担任教諭の負担を減らし、児童と向き合う時間を確保する効果も期待される。

 熊谷市長は「教員の負担軽減と教育の質の向上にとって特に有効。60人で済ませるつもりはない」とさらなる増員を見据える。

 このほか市は、中学校でデータ入力などの補助業務を行う非常勤職員のスクール・サポート・スタッフを3人から18人に拡充(同3752万円)。部活動指導員も10人から55人に増やし(同2331万円)、学校からの法律相談に応じるスクールロイヤーを新たに配置する(同82万円)。

 本年度に市立源小、花見川小でモデル的に実施した民間スイミングスクールでの水泳授業は7校に拡大。さらに、近くに同スクールがない2校に指導員を派遣する事業も始める。児童の泳力向上を図り、学校プールの維持管理費削減の効果を検証する。

 こうした取り組みはいずれも、教員の負担軽減につながる施策だ。「戦略的に予算を配分できた」とする熊谷市長は「単なる(教員の)働き方改革ではなく、質の向上が伴うものでなければいけない。これまでの研究、検討で予算を充てるのが合理的と判断した」と説明した。


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