いすみ・山田川に愛称「ほたる川」 生息地の里山保護PR 住民団体命名、看板設置

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山田川沿いに設置された「愛称:ほたる川」の看板=いすみ市
山田川沿いに設置された「愛称:ほたる川」の看板=いすみ市
ホタル発生場所にカワニナを放流するメンバー
ホタル発生場所にカワニナを放流するメンバー
ホタルの幼虫の餌になるカワニナ。ホタルの発生場所に放流する
ホタルの幼虫の餌になるカワニナ。ホタルの発生場所に放流する

 いすみ市山田の住民団体「源氏ぼたるの里を守る盛年会」(渡辺肇会長)が、ホタルが生息する山田川に「ほたる川」の愛称を付け、川沿いに看板を6枚設置した。同地区では自然保護に取り組みホタルの観賞会を30年前から開いてきたが、最近は発生数が減少。愛称を広めて保護機運を高め、豊かな自然を後世に残そうと意気込んでいる。

 里山が広がる農業が盛んな同地区では、昔からホタルが自然発生していたという。住民の努力により身近な小動物がすむ環境が保全されているとして、1989年に環境庁(当時)の「ふるさといきものの里」に選ばれ、観賞イベントを始めた。

 2001年には、地元有志がボランティア団体「源氏ぼたるの里を守る盛年会」を結成。幼虫の餌になるカワニナの放流をはじめ川の清掃や土手の草刈りのほか、うちわや手ぬぐいなどのグッズを配り啓発活動も展開してきた。

 毎年恒例の観賞イベントは多くの来場者でにぎわう一方、車のライトが苦手なホタルは餌の少ない山の奥へ逃げる傾向があるという。さらに地域には交通量の多い広域農道もあり、車窓から捨てられるごみが繁殖に悪影響を及ぼしているとみられ、渡辺会長は「昔より出現数が減った」と危機感をあらわにする。

 そこで同会は、茂原市を流れる豊田川の愛称を「天の川」として冬季イベントに活用する取り組みにヒントを得て、山田川にほたる川の愛称を付け看板を制作することにした。

 大きさは横100センチ縦60センチで、住民や企業から寄付を募った。看板には「ほたる川」と目立つように記載し、貴重な生物がすめる清流が残っていることをアピール。関係機関の承諾を得て地区内の川沿い6カ所に設置した。

 渡辺会長は「環境保護の意識を高めてホタルが発生する豊かな自然を次世代に残すとともに、観光立市にもつなげたい」と話している。