黒部の太陽(フジテレビ) 昭和初期にタイムスリップ 旧生浜町役場庁舎(中央区) 【ロケ地を訪ねて】

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 フランス瓦の屋根に玄関ポーチ上のバルコニー。市内でも数少ない昭和初期の洋風建築物で、当時の郡役所建築の特徴を色濃く残す。一九九四年、市の有形文化財に指定された。

 三月に二夜連続で放送されたドラマ「黒部の太陽」に、「関西電力宇奈月支所黒四建設事務所」として登場した。市シティセールス推進室によると、ドラマの設定である「昭和三十年代の雰囲気にぴったり」だったことがロケ使用の決め手になった。

 狭い板張り廊下の先に続く急な階段、ちゃぶ台や火鉢、茶だんすが並ぶ和室。二階には、町長と議員が質疑・応答を交わした議会室がある。九二年に市教委が保存に向け整備、議長席などを復元した。

 旧生浜町の歩みをたどるパネル、年表のほか、町会議長のバッジや公印の実物も展示。地元住民が持ち寄った農業、漁業資料、生活用具も紹介している。

 市の委託で施設を管理・運営するのはNPO法人「ちば・生浜歴史調査会」。代表の今井公子さんは「昭和初期の木造洋風建造物の価値が高まるのでは」と今回のドラマ登場に誇らしげ。

 来月二十五日には、今井さんが講師を務める歴史講座「江戸時代の南生実」が同施設で開かれる。「ほかにも歴史の濃い土地なんです」と地域の魅力を広くアピールする。

 【所在地】中央区浜野町1290の3。お問い合わせは旧生浜町役場庁舎、電話043-265-8816(火・木・土曜日の9時~16時30分)。

 【交通】JR千葉駅から小湊バス「八幡宿行き」に乗車、塩浜橋下車徒歩3分。