77歳の高校生誕生 「時代に付いていきたい」 宮内さん、木更津東高入学

77歳で定時制高校に入学した宮内さん。「何とか卒業したい」と勉強に励む=14日、木更津市の木更津東高校
77歳で定時制高校に入学した宮内さん。「何とか卒業したい」と勉強に励む=14日、木更津市の木更津東高校

 木更津市の県立木更津東高校(青木清隆校長)の定時制にこの春、喜寿を迎えた同市桜井の宮内哲さん(77)が入学した。定時制の学生は大半が10代で、60代が定年後に入学するケースもあるが、77歳は同校の在籍生徒で最高齢。孫ほども年の離れたクラスメートとともに勉強に励む宮内さんは「今の時代にできるだけ付いていきたい」と語る。

 宮内さんが入学したのは同校定時制の商業科。同じクラスの13人はほとんどが10代で、宮内さんのほかは最も年上で30代。定時制の全生徒161人の中には60代が2人いるが、同校職員は「77歳はこれまで聞いたことがない」と話す。

 新潟県出身で、戦争で南方へ出征した父親が7歳のころに戦病死。貧しさで実家での生活が難しくなり、中学を卒業した15歳の時に遠い親戚を頼って上京し、働き始めた。

 母親は高校へ進学させてやれないことを悔やんだというが、「『東京で夜学にでも通うよ』と約束した。それがずっと頭に残っていた」と振り返る。

 不動産業や医療器具販売、タクシー運転手などさまざまな職に就いた。「ビジネス基礎」を教える教諭は、「わたしよりビジネスを知っているのでは」と、社会人としては大先輩の新入生を前に苦笑い。

 妻(77)の病気がきっかけで、一昨年に木更津市に移住。通学できる距離に同校があったこともあり、入学を決意した。学校へは自転車で約20分かけて通う。

 定時制は4年制で、平日の午後5時40分から8時50分まで、45分の授業が1日4コマある。

 「知らないと損することが多い」と学業への貪欲さを見せる宮内さん。「英語や数学はちんぷんかんぷんかもしれない。迷惑をかけるかもしれないが、できるだけみんなに付いていき、健康管理に気を付けながら何とか卒業したい」と意欲を見せた。


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