水没した名物温泉「黒湯」半年ぶり再開 昨秋の台風で、修理難航 市原・養老渓谷の鶴乃家 「癒やすありがたみ実感」

大雨での水没被災から復旧した黒湯を紹介する鶴岡代表=市原市戸面の温泉旅館「鶴乃家」
大雨での水没被災から復旧した黒湯を紹介する鶴岡代表=市原市戸面の温泉旅館「鶴乃家」
営業を再開した温泉旅館「鶴乃家」
営業を再開した温泉旅館「鶴乃家」

 昨年9月の台風13号の大雨による養老川氾濫で名物「黒湯」の温泉施設が水没した市原市戸面の旅館、鶴乃家が、約半年ぶりに営業を再開した。水没被害を受けたボイラーの交換や浴槽の修理に追われたが、ようやく復旧にこぎつけ、春休みや大型連休期間の宿泊予約も入り始めている。同旅館を切り盛りする夫妻は、多くの客を癒やしてきた黒湯のありがたみを休業中に実感。営業ができる喜びを胸に、温泉を守っていく決意を新たにしている。

 昨年9月の大雨で被災した養老渓谷エリアにある同旅館。客室には被害がなかったものの、地下にある名物の黒湯温泉を堪能できる浴場が水没した。付属するボイラーが壊れるなどし、やむなく旅館自体を休業にした。新たなボイラーを11月に導入し、年内の営業再開にめどがたったと思いきや試験的に湯を張ると、今度は浴槽から湯が漏れるなど、水没の影響とみられる新たなトラブルが発生。浴槽の修理も必要になった。

 この修理で防水工事をすることになったが、温泉の成分や湯温の影響で、なかなか防水の塗料が定着せず、作業は難 ・・・

【残り 639文字、写真 1 枚】



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