希少な黒湯守り続ける 被災乗り越え安定供給 「鶴乃家旅館」(市原市) 【房総老舗巡り 千葉県誕生150周年】(22)癒やしの宿 

鶴乃家旅館の外観=市原市
鶴乃家旅館の外観=市原市
鶴乃家旅館の名物の黒湯
鶴乃家旅館の名物の黒湯
養老川を望める「つる」の部屋を紹介する3代目の鶴岡代表
養老川を望める「つる」の部屋を紹介する3代目の鶴岡代表

 市原市と大多喜町の山あいにたたずむ房総の温泉郷、養老渓谷。渓流釣りやハイキングで人気の観光地だ。養老川沿いに十数軒点在する旅館の中で、市原市内で古くから宿として営業しているのが鶴乃家旅館。全国でも珍しい黒い温泉「黒湯」を売りにして営業している。

 同温泉は1912年に個人宅の敷地から天然ガスが、14年には井戸から鉱泉がそれぞれ湧き出し、鉱泉を天然ガスで加熱したのが始まり。黒湯を堪能できる同旅館の創業は1924(大正13)年ごろ。現在の代表、鶴岡義高さん(62)は3代目。当時、林業が盛んだった加茂地区では、産出した木材を養老川で運んでいたため、木材の切り出しや運搬に従事する労働者向けの宿として開業した。昭和以降は温泉など観光目的の客が増え、周囲も林業関係から旅館に転換するところもあったという。

 創業時からある旅館の黒湯の源泉温度は ・・・

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