いい音楽届けるために ハイレベルの子ども音楽団 千葉県少年少女オーケストラ(千葉市中央区) 【ちばを聴く】

団員の向後さん(左)と梅沢さん
団員の向後さん(左)と梅沢さん
3月の定期演奏会に向けて練習する楽団=千葉市中央区
3月の定期演奏会に向けて練習する楽団=千葉市中央区

 子どもの音楽だろうと懐疑的な考えの人ほど演奏会に足を運んだ方が良い。プロの音楽家さえとりこにする魅力がある。県内だけでなく、クラシック音楽の殿堂とされるサントリーホール(東京都港区)での単独公演や海外公演など華々しい活躍を重ねているが、団員に慢心する様子は一切ない。演奏する目的は一つ。「目の前の人にいい音楽を届けたい」

 事務局によると、都道府県レベルでは全国初の少年少女オーケストラとして1996年に結成。県内在住、在学の小学4年生から20歳までの160人が在籍している。モットーは「よい音で、よい演奏を」。これまでに米国、韓国、ドイツなどで演奏したほかテレビ番組にも出演。指揮者には佐渡裕氏や山田和樹氏、ソリストにはピアノのマルタ・アルゲリッチ氏やバイオリンの古澤巌氏などさまざまな一流の音楽家と共演を果たしている。

 音楽監督の佐治薫子さん(88)は「ピッチ(音)が合うことを一番大事にしているんです。よい音が広がると気持ちのいいハーモニーになる」と語る。佐治さん ・・・

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