持続可能な経営学ぶ 市原商工会議所が創業フェスタ 専門家が講演 【SDGsちば】

若者視点でSDGsに取り組む企業について語り合う千葉大学生と田島さん(左)=サンプラザ市原
若者視点でSDGsに取り組む企業について語り合う千葉大学生と田島さん(左)=サンプラザ市原

 地域で将来活躍する経営者を育成しようと、市原商工会議所は「いちはら未来創業フェスタ2022」を開催した。「これからの経営者に必要なSDGs経営」をテーマに、起業したい人や起業して間もない人が地域で末永く活動できる「SDGs経営」の重要性を学んだ。

 はじめに、SDGsに詳しい千葉大学大学院国際学術研究院助教の田島翔太さんが「起業者・経営者が考えるべきSDGs」と題して講演した。

 田島さんは「まず自社事業とSDGsのつながりに気付き、無理のない目標を設定することが重要」と指摘。その上で「SDGsの取り組みをしっかり発信することで新たな取引先の開拓などにつながる」と情報発信の必要性を強調した。

 続いて、同会議所の榊原義久会頭と千葉日報デジタル取締役の中島悠平さんが対談し、「なぜ商工会議所がSDGsに取り組むのか」について深掘りした。榊原会頭は「SDGsはモラルや良心の問題でもある。ただもうければいいのではなく、地域経済が続いていくことが重要。大中小企業が集積する市原市の強みを生かし、地域経済の持続可能性を考え、会議所としてもサポートしていきたい」と話した。

 最後に、田島さんと千葉大学の学生が「若者が働きたい・利用したい企業とは」をテーマに語り合った。学生からは「若者に伝わりやすいメディアを使ってSDGsの取り組みを発信していくと情報を得やすい」「SDGsの取り組みがパッケージなどで分かりやすく見えるといい」などの意見が出た。

 同会議所は2022年度、地域経済に欠かせない創業者のサポートに向け、千葉日報デジタルとタッグを組んで事業を展開する計画。デジタルマーケティングを学ぶ講座やプレゼン力を高めるワークショップを共同で進め、創業者・経営者の本質的な課題解決に取り組んでいく。


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