千葉県経済のけん引役 幕張メッセ30周年 低迷・競合経て稼働伸び

幕張新都心の中核施設として、県経済の発展をけん引してきた幕張メッセ=今年9月
幕張新都心の中核施設として、県経済の発展をけん引してきた幕張メッセ=今年9月

 千葉経済のシンボル施設「幕張メッセ」(千葉市美浜区)が9日、開業30周年を迎えた。1989(平成元)年の開業以来、これまで1億7530万人が来場。会場の使い勝手の良さに加え、都心からのアクセスや周辺宿泊施設の充実も追い風に、多彩な展示会やエンタメ系イベントを引き付けてきた。来年は東京五輪・パラリンピックの会場に。令和の時代も集客けん引役として期待が集まる。

 80年代に県が掲げた「幕張新都心」「成田国際空港都市」「かずさアカデミアパーク」からなる「千葉新産業三角構想」。首都機能分散の受け皿を目指して開発された幕張新都心地区で、メッセは中核施設に位置づけられた。県などによる建設費は、97年増設の北ホールを含め計681億円に上る。

 展示場機能だけでなく、会議場、イベントホールも備える日本初の「複合コンベンション施設」。開業直後から「東京モーターショー」や「フーデックス・ジャパン」が、当時国内の主力展示会場だった東京・晴海を離れ、メッセに移った。

 低迷期も。大型イベントのモーターショーは、13日間で61万4400人を集めた2009年を最後に東京ビッグサイト(東京)へ。リーマンショックや東日本大震災が重なり、稼働が伸び悩む時期もあった。

 こうした背景から、10年代にはゲームや音楽など“コンテンツ系”イベントにも注力。これが奏功し、展示場の年間稼働ホール数は16年度、それまで最高だった開業翌年度実績を突破。来場者も、17年度には18年ぶりに700万人を上回った。「恐竜博」「東京オートサロン」「東京ゲームショウ」「ニコニコ超会議」などが稼働状況、来場者数を押し上げている。

 ビッグサイトやパシフィコ横浜(横浜市)など、競合施設も増えた。それでも県は「パシフィコは会議場、メッセは展示場がメイン。イベントによって使い勝手が良い方を選べる」「多層構造のビッグサイトと違い、メッセは搬入・搬出作業が容易」(担当者)など、強みを生かす考えだ。

 来年夏は東京五輪・パラで計7競技を受け持つ。国際的な知名度向上で、より大規模な展示会、商談会の誘致につなげたいところだ。森田健作知事は「これからも県経済の活性化のため、国内外への産業・文化・情報の発信拠点としての役割を果たす」と、メッセのさらなる発展に意気込む。


  • LINEで送る