自治体庁舎に箱型授乳室 工事不要、千葉市科学館にも

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アトリウムの一角に置かれたママロ=千葉市中央区の千葉市科学館
アトリウムの一角に置かれたママロ=千葉市中央区の千葉市科学館

 乳児連れのパパやママに安心して休憩してもらおうと、自治体が庁舎などに移動式の箱型授乳室を設置する例が増えている。個室タイプで1畳ほどの空きスペースがあれば工事は不要。設置場所はスマートフォンの専用アプリで検索できる。築年数が古く、授乳やおむつ替えの場所を確保しにくい公共施設での活用が期待できそうだ。

 授乳室「mamaro(ママロ)」は高さ2メートル、幅1・8メートル、奥行き0・9メートル。鍵付きでソファがあり、おむつ替えや寝かしつけにも使える。

 千葉市中央区の千葉市科学館では昨年4月から運用を開始。アトリウムの一角に置いた。これまでは、事務所内の休憩室を授乳スペースとして提供していた。細谷博樹運営課長は「設置後は乳児連れの来場者が増えた。可動式なので、状況に応じて場所を移動できる」と話す。

 東京都国立市は昨年10月、築約40年の庁舎1階に設置。これまで授乳室はなく、おむつ交換には廊下との間をカーテンで区切ったスペースを提供していた。1歳の長女と一緒に利用した同市の主婦、森田恵さん(31)は「個室で落ち着ける。休憩場所があると、ほっとする」と満足した様子だ。

 自治体へ導入を働き掛ける「ホープ」(福岡市)によると、昨年2月に長崎県大村市と福岡県春日市が採用し、年末までに14都道県の計20自治体に広がった。このほかショッピングモールや病院でも利用実績がある。

 開発した「Trim」(横浜市)はITを使った子育て支援を手掛けてきた。長谷川裕介代表取締役(35)はママロについて「男女を問わず気軽に使ってほしい。子連れで外出しやすい環境が整えば、母親たちの気分転換にもつながる」と話している。