訪日客に千葉県内「温泉」人気 景勝地や日本食も目的 HPの多言語化など課題 ちばぎん総研初の周遊調査

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 ちばぎん総合研究所が初めて実施したインバウンド(訪日外国人)周遊動向調査によると、銚子・九十九里・南房総地域では「温泉」が訪問目的のトップとなっていることが分かった。ほかの地域と比べ滞在日数も長く、調査担当者は「“東京都心から最も近い温泉地”や“長期滞在型のリゾート地”としてインバウンドに売り込める」と提言。課題としては、インターネットで情報収集や手配をする個人旅行客が多いことから、ホームページ(HP)の多言語化やバスやレンタカーなど交通手段の充実を挙げる。

 調査は昨年8~11月、千葉県内宿泊28施設を利用した訪日外国人370人を対象に実施。千葉市から浦安市までの「東京湾岸」、松戸市や柏市などの「常磐・TX沿線」、木更津市や市原市などの「アクアライン・圏央道沿線」、館山市や勝浦市などの「銚子・九十九里・南房総」のエリア別に、目的や滞在日数などのアンケートを行った。

 訪日回数は「初めて」が全体の4割を占めたが、銚子・九十九里・南房総では「10回以上」が半数近くと、リピーターが多いことが判明した。滞在日数は県平均が2・9日。銚子・九十九里・南房総は4・5日と最も長かった。

 旅行の種類は「旅行会社企画の団体パッケージツアー」が3割だったのに対し、「個人で手配したフリープラン(FIT)」が6割超。FITのうち、宿泊予約サイトの利用者は8割と、インターネットで情報収集や手配をする個人旅行客が増えている実情が浮かび上がった。

 訪問目的は地域や国籍ごとに傾向が異なり、銚子・九十九里・南房総では「温泉入浴」を挙げた人が過半数を占めた。特に香港からの旅行者の人気が高かった。全体では「東京ディズニーリゾート(TDR)」が最多。「自然・景勝地観光」「日本食を食べる」「温泉入浴」が続いた。施設ではTDRに次いで成田山新勝寺や酒々井プレミアム・アウトレットが上位にランクインした。

 県内各地への移動手段は鉄道、高速バス、路線バスのほか、銚子・九十九里・南房総とアクアライン・圏央道沿線ではレンタカーも3割程度利用されている。アジア諸国の経済成長などを背景に訪日外国人が増えている一方、Wi-Fi環境の整備や外国語が話せるスタッフの配置、メニュー・パンフレットの外国語表記などの対応ができている県内事業者は少ないのが実情。ちばぎん総研の調査担当者は「県内観光マーケットの拡大にはインバウンドの取り込みが必要」として、調査を活用した戦略的なビジネス展開を提案する。