
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)は、安全安心な生活を送ってもらうために、旧耐震基準で建設されたUR賃貸住宅の耐震性向上を図っている。耐震診断は約99%実施済みで、結果に基づいて順次、必要な耐震補強工事を施工。工事後に内装をリニューアルした住宅は人気で、東日本大震災(2011年)を契機に高まった「安全安心な住宅」のニーズをつかんでいる。
◆耐震補強、リニューアル人気
UR都市機構は、常盤平(松戸市)や花見川(千葉市花見川区)、アートヒル高根台(船橋市)など県内110団地約9万戸を管理している。
旧耐震基準の建物は震度5強程度の揺れに対してほとんど損傷しない耐震性が必要とされていた。1981年の耐震基準改正により震度6強~7程度(95年の阪神・淡路大震災クラス)の大地震に対しても、人命に危害を及ぼすような倒壊などの被害を生じない耐震性が必要となった。

2022年3月末までに住棟の99%で耐震診断を実施。診断結果に基づいて必要な耐震改修などを計画的に進めてきた。
耐震補強工事では、住棟のバルコニーや共用廊下の外側、下層階にある柱だけの「ピロティ階」に、主に「鉄骨ブレース」を梁(はり)や柱に沿ってアーチ型、筋交い、ロの字型に設置などする。
住宅内まで耐震補強工事の影響が及んだ場合、内装をリフォームして提供する。壁紙や床の張り替え、キッチンの取り換えのほか、和室を洋室化したりキッチンやダイニングと一体化したリビングに変更するなど現代の住宅事情に合った間取りにもする。「鉄骨ブレース」でバルコニーに出られなくなった住宅には、洗濯物の室内干しのキットを設置する場合もある。

東日本大震災後、住宅を借りる際に十分な耐震性を求めるケースが多く、鉄骨ブレースの設置は安心感につながっている。なかでもリフォーム済みの住宅は好まれるという。
22年3月末までにUR賃貸住宅の耐震化率は95%に達しており、担当者は「『安全』『安心』『快適』をモットーに災害に強い住宅を提供したい」としている。
◆大震災で大きな被害なし
そもそもUR賃貸住宅は、阪神・淡路大震災では住宅部分に大きな被害はなく、ピロティ階の柱が破損しただけで、東日本大震災では大きな被害はなかった。
旧耐震基準で建設したUR賃貸住宅でも両大震災時に大きな被害を受けなかったのは、必要とされる耐震性の確保に加え、1戸1戸の住宅の境に耐震上有効な壁が規則的に配置されているため安全上の余力があったと考えられている。
◆県内10カ所に 防災倉庫
管理する団地はゆとりを持たせた建物配置で、さらに緑豊かな広場もあり、大地震などが発生した場合、一時的に避難できる空間になる。災害対策に関する規定に基づき、防災倉庫を真砂第一(千葉市美浜区)、花見川(同市花見川区)、ハイタウン塩浜(市川市塩浜)など10カ所に設置し、保安用具や工具、作業用品などを備蓄している。自治体が防災倉庫を設置しているケースもある。
自治会による防災訓練が実施されている団地もあり、大規模な災害に住民一体で備えている。
◆無印良品やイケアと連携 新たな価値観の住宅提供
UR都市機構は、生活用品ブランド「無印良品」と連携し、壊し過ぎず、作り過ぎないというコンセプトのもとリノベーションした賃貸住宅を提供している。
「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」では、建物の間隔が広く、光や風がよく通り、たくさんの緑がある団地の優れた部分を生かし、無印良品が積み重ねてきた知恵や工夫を掛け合わせて新たな価値観の賃貸住宅に仕上げている。
リノベーションのテーマは「生かす、変える、自由にできる」。柱・鴨居は残し、飴色になった木材の味わいを、白く統一された部屋のアクセントにする。一方、現代の住宅ニーズに合わせて新しい素材の床や組み合わせられるキッチンなど日々の生活を楽しくさせるアイデアを取り入れている。

また、スウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー「イケア」と連携した賃貸住宅も用意する。
コンセプトは「サステナブル・リビング」。室内はカラーコーディネートされており、デザインと機能を兼ね備えたキッチンが備え付けられている部屋もある。
モデルルームでは、家族の暮らし方を想像して整えられた家具や小物が置かれており、インテリアや空間の使い方の参考になる。
◆お部屋探しキャンペーン 自分好みの物件 お得に見つけて
UR都市機構は、今月末まで「お部屋探しキャンペーン」を展開している。
「フリーレント」対象物件で家賃が1カ月無料。「キャンペーン家賃」対象物件は3年間または5年間家賃が割安になる。
UR賃貸住宅は、礼金・仲介手数料・更新料・保証人なし。共益費と敷金のみ必要とそもそもリーズナブルな設定となっている。キャンペーン期間中に生活にぴったりの部屋が見つかれば、さらにお得だ。
キャンペーン中にフリーレント対象物件に申し込むと、家賃1カ月相当額が無料となる。
フリーレント期間が1カ月の契約住戸は入居開始可能日から1年以上の継続入居が条件となる。これらの期間未満で契約解除された際は、フリーレント期間中の家賃を支払うことになる。
フリーレント期間中でも、共益費・敷金は別途必要。
「キャンペーン家賃」の適用は対象物件限定。適用期間は入居開始可能日から3年間または5年間で、期間終了後は通常の家賃となる。
期間終了後、キャンペーン家賃適用時に預けた敷金と通常家賃適用時の敷金との差額を支払う必要がある。
キャンペーンの詳細はURの店舗まで。


