21年の現役生活に別れ 千葉ロッテ「監督・井口」が船出 【2017千葉県勢スポーツ年末回顧】(2)

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満員のファンの前で現役生活に終止符を打った引退試合のセレモニー=9月24日、ZOZOマリン
就任会見で山室球団社長(左)と握手する千葉ロッテ・井口監督=10月14日、千葉市美浜区のホテル

 「(監督就任は)想像できなかった」

 10月14日の就任会見。千葉ロッテの井口資仁新監督は笑顔で心情を明かした。プロ21年目の現役最年長野手から、リーグで最も若い指揮官へ-。会見に同席した山室晋也球団社長は「経験が豊富。勝ち方を知っている」と期待を寄せた。

 「野球人生の全てを残りの打席で出し切りたい」。そう現役引退を表明したのは6月20日。シーズン終了まで80試合近く残す早期の発表に「ファンの方々に多く(試合を)見に来てほしい」と理由を話した。

 ここから引退試合までの3カ月間、42歳は変わらず若手と共に汗を流し続けた。8月末に「若い選手に出場機会を譲りたい」と志願して2軍へ降格した後はロッテ浦和球場で連日の調整。そして9月24日。満員の本拠地で九回にバックスクリーン右横へ同点2ランを放った。「ここ何年、忘れかけていた感触。まだやれると思う半面、すっきりやめられる」。引退セレモニー後、報道陣に笑顔で話した。

 「魅力的なチームをつくり上げたい」。バットを置いた後、伊東前監督の辞任を受けて要請された監督の座に就くことを決めた。チームは球団ワーストの87敗を喫し、最下位に沈んだどん底の状態。それでも「今のチームメートと一緒にマリーンズを優勝させたい」と前を見据えた。

 「実戦の中で競争して結果を出してもらう」。そう就任会見の日に明かしたように、監督としての信念の基本は“競争”だ。秋季鴨川キャンプでは5日目に紅白戦を実施。今季二塁の鈴木大地を三塁に転向させるなど、実戦の場で改革に着手した。来春の石垣島キャンプでは1、2軍の枠を撤廃する方針だ。「まずチーム内の競争を激しくしていかないと」と力を込める。

 1軍の首脳陣は自身だけでなく、コーチもほぼ全員が新顔となる。心機一転した球団が目指すのは、8年ぶりの日本一のみ。若き指揮官は「常勝球団にするために全力で頑張りたい」と来季へ拳を握った。