「つなぐ」9番が「決める」 千葉学芸・大久保

 最終回に一度はひっくり返された激戦に決着をつけたのは、2年生の9番打者のひと振りだった。同点の2死から左越えにサヨナラ打を放った大久保陽介は「打った瞬間、完璧だった」と振り返る。

 「ムードメーカー。あそこで決めるのは大久保だと思っていた。延長戦は考えなかった」と雲田一宏監督。力投を続けながら九回に逆転を許し、反撃を待った3年生のエース小川雄介も「大久保は『決める』と言って打席に向かって行った。信じていた」と明かす。

 初戦の調子は万全でなく、実は前日の全体練習終了後、同学年のリリーフ投手、辻村信吾に特打ちを頼み込んでいた。夕方からグラウンドで2時間、約200球。試合では出番のなかった辻村は「厳しい球も投げ込んだ。期待に応えてくれた」と静かにうなずいた。

 9番は定位置で、心構えは「上位につなぐチームバッティング」。「3年生のためにも、絶対に自分が試合を決めると思っていた」と目を輝かせた大久保。しびれる勝負所で「つなぐ」よりも「決める」と一歩踏み込んだ姿勢が、仲間たちに報いる最高の「チームバッティング」になった。


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