世界で5,500以上登録されている”食の世界遺産”「味の箱船」。北海道から沖縄と全国の希少食材が新たに14品登録で、全64品へ。

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一般社団法人 日本スローフード協会
各地方の伝統的かつ固有な在来品種や加工食品、伝統漁法による魚介類などのなかには、このままでは消えてしまうかもしれない、小規模な生産者による希少な食材がたくさんあります。こうした食材を世界共通のガイドラインで選定し、様々な支援策によって、その生産や消費を守り、地域における食の多様性を守ろうというスローフードのプロジェクトが「味の箱船」です。美味しさ、伝統、環境性・社会性、生産の希少性、消滅の可能性の5条件に適合する食材・食品を世界共通のガイドラインで選定し、様々な支援策によって、その生産や消費を守り、地域における食の多様性を守ることを掲げています。1996年のプロジェクト開始から、現在5,500以上の世界中の動物、果物、野菜の品種と加工食品などが登録され、”食の世界遺産”とも呼ばれる国際カタログとなりました。今回は、北は北海道から南は沖縄までの全国各地の食材が14品登録。全国の食材は64品となり、それらを守る活動も広がりをみせていっています。
⇒日本の味の箱船一覧 (https://slowfood-nippon.jp/what-we-do/ark-of-taste/

○新しく登録された全国の味の箱船
【北海道(アイヌ)】

ヤチフレプ【写真1.】
トマ【写真2.】
アハ【写真3.】
トペニ【写真4.】
ケナソロマプ【写真5.】
シケレぺ 【写真6.】
イケマ【写真7.】 
トゥレプ【写真8.】

【千葉県】

 土気からし菜【写真9.】

【沖縄(琉球)】

フーヌイユ【写真10.】
リュウキュウガネブ【写真11.】
チデークニ(島ニンジン)【写真12.】
シマナー(赤からしな)【写真13.】

羽地赤穂【写真14.】

【写真1.】ヤチフレプ(※プは小文字) ※写真提供:亜璃西社

【写真2.】トマ ※写真提供:亜璃西社

【写真3.】アハ ※写真提供:亜璃西社

【写真4.】トペニ

【写真5.】ケナソロマプ(※プは小文字) ※写真提供:亜璃西社

【写真6.】シケレペ(※レは小文字) ※写真提供:亜璃西社

【写真7.】イケマ ※写真提供:亜璃西社

【写真8.】トゥレプ(※プは小文字) ※写真提供:亜璃西社

【写真9.】土気からし菜

【写真10.】フーヌイユ

【写真11.】リュウキュウガネブ

【写真12.】チデークニ(島ニンジン)

【写真13.】シマナー(赤からしな)
【写真14.】羽地赤穂

各地の食材ストーリーピックアップ -アイヌ編-

アイヌでは新しく8食材を登録。かつては日常的にアイヌの暮らしや儀式を支えていた食材が、気候変動や乱開発によってなくなってしまっていこうとしています。それらの食材をとりまく人間も含めた生き物たちとのかつてあった原風景を、北海道在住の絵本作家あべ弘士さんとともに絵本として子どもたちに継承するプロジェクトも実施しました。
アイヌ味の箱船絵本
アイヌ味の箱船絵本
アイヌ味の箱船絵本新聞掲載

各地の食材ストーリーピックアップ -千葉編-

農民の暮らしの知恵として地域に根差し今日まで残ってきた土気からし菜。土気からし菜の産地である千葉市土気地区は、東京から東、房総半島の中央部の下総台地南部の分水界に位置し、周囲に比べ標高が高く森林に囲まれた地域。300年以上前から、それぞれの農家が代々自家採種により、種を守り、栽培を続けてきたと言われている貴重な伝統野菜です。在来の土気からし菜を栽培されている土気地区の農家さんの中で、”土気からし菜レディース(土気からし菜出荷組合)”と呼ばれる生産者の組合があります。平成29年2月に結成され、現在は8名で活動し、土気からし菜漬物教室の講師なども行い、食文化の伝承も行われています。しかしながら担い手が少ないのが現状です。
登録にご尽力いただいた土気からし菜レディースと千葉市農政課の皆さんへ登録証書の贈呈式を行う予定です。
土気からし菜収穫風景

各地の食材ストーリーピックアップ -琉球編-

琉球で登録された食材は5つ。例えば、フーヌイユは沖縄県国頭村宜名真漁師・宜名真区民によって生産される食品。現在では8 名しか生産者がいません。宜名真ではシイラのことを「フー(富)ヌ(の)イユ(魚)」と呼び、「富をもたらす魚」として昔から大切な存在として親しまれてきました。
宜名真では、鮮度保持が難しくて傷みが早いフーヌイユの保存性を高めるために、三枚に捌いた細長い切り身に塩をすり込んで天日干しします。これらの食材や食文化、とりまく生態系をより知ってもらい守っていくためにも、子どもたちに向けた食文化継承絵本の制作や読み聞かせワークショップ等の活動が計画されています。
また、宜名真区にて贈呈式も行う予定です。
フーヌイユを天日干しする風景

○ 味の箱船のこれから

今回登録された『味の箱船』はまだまだほんの一部です。ひとつの食材がなくなるということは、そのまわりにある様々な生態系に影響するということです。毎日とても身近にある食を通して、私たちと自然との関係性を考えるきっかけをつくる。味の箱船の活動は日本のみならず、世界で今日も歩み続けています。

○ 本件に関する問い合わせ

一般社団法人 日本スローフード協会 担当:渡邉めぐみ
電話:080-4003-2972 メール:m.watanabe@slowfood.it
https://slowfood-nippon.jp/contact/
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