獅子が火の輪くぐる伝統の舞 大雨被害の山形・川西町

「小松豊年獅子踊」で披露された獅子の火の輪くぐりの舞=16日、山形県川西町

 山形県川西町の大光院で16日、県の無形民俗文化財「小松豊年獅子踊」が奉納され、獅子の火の輪くぐりの舞が披露された。今月上旬の大雨で大きな被害が出た中での開催となったが、会場には約50人の町民らが詰めかけ、踊りを見守った。

 獅子に扮した3人が、太鼓や笛の演奏に合わせ舞い踊り、豊作を祈念。1匹の獅子が燃えさかる火の輪をくぐると、大きな拍手が起こった。

 平安時代に、この地に流された高僧を住民が慰めるために踊ったのが始まりとされる。

 県によると、川西町は大雨で250棟を超える住宅が浸水。町民は片付け作業などに追われ、一時は獅子踊の開催も危ぶまれた。


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